
医療関係者などから死亡宣告されたものの生きていたという出来事は最近よく報じられているのですが、今回はブラジル。交通事故で遺体袋に入れられた男性について、事故の取材に訪れた記者により遺体袋が動いていることが発見され救助されたとのことです。
イギリスの日刊紙デイリーメールなどによると、この事故は2021年6月29日、ブラジルのアラグアイナの大通りを走行中にバイクを運転していたライムンド・ダ・シルバ(71歳)が、道路の真ん中で突然体調異常を感じその場に倒れてしまったという事故が発生。
この男性は走行中のバイクから転落しこのバイクが他の車に衝突するなど他の事故も発生。事故の報告をうけて出動した救急隊員が現場に到着したものの、その場でシルバさんに死亡宣告を下したといいます。
その後、男性の(本当は生きている)遺体は遺体袋に入れられたまま現場に近くに置かれていました。その後、どのような訳か救急隊員がその場を立ち去り、地元警察が訪れ検死官を待っていたといいます。ちょうど同じ頃、事故を取材するために複数の記者が到着、そのうちの一人の記者が遺体袋が僅かに動いていることに気づいたとのことです。
▼シルバさんが入れられた遺体袋。映像では呼吸によりわずかに上下していることが確認できる


▼シルバさんが入れられた遺体袋。映像では呼吸によりわずかに上下していることが確認できる

念の為、しばらく様子を確認したところ明らかに遺体袋が不自然に動いていると判断した記者は警察をよび対応に当たらせました。その後、再び現場に戻ってきた救急隊員は、シルバさんが死亡していなかったことを確認。救急車により近くの病院に運ばれたといいます。

なぜこのような自体に陥ったのか。当時、現場で検視を待っていた警察は遺体袋が動くという事実を全く気づかなかったとのこと。当然、「死亡している」と報告を受けていたこともありまさか生きているということはなく、過去の経験からも警察側がそれを判断することはなかったと考えられます。ただ、すぐに適切な治療を受けないまま遺体袋の中に放置されれば、男性は本当に死亡していた可能性があります。
では当初出動していた救急隊員は何をやっていたのか。記事によると「事故発生後の心肺蘇生を行ったものの心臓は動かなかった。私たちはその状況を総合的に判断し彼が死亡したと判断した」と話しています。
一方で、今回助けられた男性が現在どのような状態なのかは明らかになっていないとのことです。
ちなみに当時本当に心臓が止まっていたのか否かは不明なのですが、心肺停止後、蘇生措置が中止された後に自ら復活するという例が医学的にも確認されており、医学的には『ラザロ現象』とよばれています。心肺蘇生停止後再び自己心拍再開する確率は1,000件あたり5.95回程度とされています。
参考
ちなみに当時本当に心臓が止まっていたのか否かは不明なのですが、心肺停止後、蘇生措置が中止された後に自ら復活するという例が医学的にも確認されており、医学的には『ラザロ現象』とよばれています。心肺蘇生停止後再び自己心拍再開する確率は1,000件あたり5.95回程度とされています。
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