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土星を公転する衛星エンケラドゥス。この天体には氷の下に液体の海が広がっているとされ、過去の観測から液体の水が惑星から吹き出す様子が何度も確認されています。その液体からメタンが検出された件について、何らかの生命が原因になっている可能性があると研究結果が発表されています。

アリゾナ大学とパリ科学&レットレス大学が共同で行った研究として、土星探査機カッシーニより観測された衛星エンケラドスから吹き上がった液体の水から、想定を超える以上の大量のメタン検出された件に関して、メタン菌など何らかの生命由来の可能性が伺える内容となったと報じられています。

Methane in the Plumes of Saturn's Moon Enceladus: Possible Signs of Life? | University of Arizona News

この研究にあたっては、シミュレーションとしてメタン菌などの微生物による熱水噴出孔の活動、もしくは生命体を含まないが地球上で発生することが知られているメタン生成プロセスと異なる想定のいずれかと一致していると結論付けています。

▼エンケラドスの断面(予想図)、特に南側エリアでは地下の液体が大量に噴出している。
エンケラドス

▼カッシーニが撮影したエンケラドスの水蒸気(撮影環境から南北が逆さまになっている)
タイガーストライプから噴出する蒸気

何を言いたいのかはよくわからないものの、いずれにしても何らかの理由エンケラドスから噴出した水(水蒸気)からはメタンが含まれていたというものです。地球上で知られている、メタンは熱水活動によって生成されるもののその速度は遅くなります。生産のほとんどは、熱水で作られたエネルギー源としたメタン生成と呼ばれるプロセスで二酸化炭素からメタンを生産する微生物によるものです。
ちなみに、エンケラドスからはメタンと共に一緒に二酸化炭素も検出されています。


ではそのようなモデルからあくまで地球上における既知の熱水化学に基づく数値から、非生物的メタン生成または生物学的支援無しのメタン生成の量をシミュレーションした場合はどうなるのか。その可能な限り高い推定値を導き出したとしても今回カッシーニが検出した噴出した水からのメタン濃度には達しなかったとしています。そこで仮に生物学的メタン生成を混合物に加えると、なんと今回得られたメタン量とほぼ一致する量になる可能性があるとのことです。

研究者によると、今回のシミュレーションは「エンケラドスにメタン菌などがいると結論づけているものではない」としており、依然として天体で作られた地球上では当てはめることができない未知生成プロセスにより作られた可能性もあるとしています。

いずれにしてもエンケラドスに生命がいるのかいないのか。最終的には現地のサンプルを持ち帰り調査するということが必要です。これには地表に降りる必要はなく、噴出した液体に向けて探査機を通過させる形で地球に持ち帰る方法があり、地球外生命体の発見という歴史的な快挙に向け各国の調査は本格化していくものと考えられます。

*抄訳したものを掲載しています
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