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ここ最近『人工知能』という言葉をよく耳にしますが、当然軍事分野でも人工知能の搭載は進んでいます。その一つミサイルに関してイスラエルのラファエル社は自動的にターゲットを認識するというAIミサイルの開発を発表しました。

イスラエル企業でアイアンドームを開発した企業で知られるラファエル社は6月30日、人工知能と意思決定アルゴリズムを搭載した第5世代兵器システムとなる艦対艦および地対艦ミサイル『シーブレーカー(SEA BREAKER)』を発表しました。

Rafael combines AI and automatic target recognition in new Sea Breaker missile
Sea breaker – Rafael

シーブレーカーは艦艇から発射する対艦ミサイル、地上の車両から発射可能な対艦ミサイルとして開発されているもので、最大射程は300km。特徴はGPSやレーダーが妨害されるような場面でも人工知能やシーンマッチング、電気光学的による自動ターゲット認識を行い低空飛行で目標を破壊するという兵器になっています。

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シーブレーカーは既存の海軍艦艇、及び地上のランチャー(ここではイスラエルが開発したスパイダー地対空ミサイルシステム)の車両に互換性があり、運用することができるようになっているといいます。
弾頭には250ポンド、113kgの貫通、爆風、破片弾道が搭載されており、フリゲート艦であれば1発あれあ十分な攻撃力があるとしています。

▼超低空飛行するシーブレーカー
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このミサイルは例えば海上を航行中の敵軍艦以外にも港に民間船と紛れ込む形で停泊している軍艦に対しても有効であり、似たようなサイズの民間船と軍艦を認識しながら誘導段階で異なるターゲットに対象を移すこともできるとしています。

▼ターゲットと民間船を識別しているイメージ
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ラファエル社は将来的にGPSや各種レーダーが使えないような場面において、運用することができるミサイルを持つ必要性が高まっているとしており、国内以外も海外からの関心も高まっているとしています。