今月20日、日本とイギリス防衛相が共同記者会見を開き、2021年末頃にイギリス海軍の哨戒艦(空母ではない)2隻を遠くはなれたインド太平洋地域に配備することが決定されたと報じられています。この配備については一時配備などではなく『恒久的』という表現が用いられてます。(画像はクイーンエリザベス空母)
ウォレス氏は会談後の共同記者会見で、英国の哨戒艦2隻を今年末以降、インド太平洋地域に恒久的に派遣する方針も表明した。岸氏は「英空母打撃群の日本寄港を通じ、日英防衛協力が新たな段階に入った。両国の防衛協力交流をより一層深化させる」と述べた。この会談は日本で行われたもので、岸信夫防衛相とウォレス英国防相の会談は防衛省で約1時間行われたとしています。それによると、2021年9月にイギリス海軍のクイーン・エリザベス空母を旗艦とする空母打撃群を日本に寄港することが決定しました。
毎日新聞
この空母打撃群は太平洋に面するアメリカ海軍の横須賀基地に寄港する予定です。打撃群を構成する他の艦艇は自衛隊の横須賀基地を中心に海上自衛隊の主要な基地となる舞鶴、呉、そしてアメリカ海軍の佐世保、沖縄のホワイトビーチに分散させるとのことです。
そして注目なのは、会談後行われた記者会見で2021年末ごろに2隻のイギリス海軍所属の哨戒艦をインド太平洋地域に恒久的に派遣するとしています。その配備先については記載はないものの、台湾などの状況を鑑みて地理的に重要な沖縄など配備される可能性が考えられます。
日本としてはアメリカ、オーストラリア、インドなどの協力することで中国を抑え込む対応をとっており、これにプラスする形でアメリカの同盟国でもあるイギリスとの協力関係を強めたいという思惑があると考えられます。またイギリス側も好意的な対応をとっており、20日、菅首相と会談した内容として「我々の作戦能力を更に引き上げ、(この関係を)価値観を共有しない国(つまり中国などの国)に対して示さなければならない」と述べたとしています。