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太陽に最も近い水星。実はこの天体のコア、地球と同じように中心部に金属の塊となるコアがあることが分かっているのですが、なんと水星の直径の7~8割も締めているいう巨大さになっています。この不釣り合いなコアサイズはいったいどのように形成されたのでしょうか。

東北大学は7月5日、William F. McDonough 教授や吉崎 昂さんなどからなる研究チームが「全体の7割~8割を占める水星の巨大なコアがどのようにして形成されたのか」について新説を提唱したと発表しました。水星の直径は4879kmほどありますが、その7割~8割を鉄などからなる金属製のコアが占めています。ちなみに、地球のコアは全体の5割ほどを占めているにすぎません。

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天体におけるコアのサイズは実際に地表に降りて地震波などで正確に見引き出す必要があるのですが、それを行わなくてもおおよその目安はつけることができます。さて、今回テーマとなる水星のコアは現在考えられているサイズとしてこのようになっています。

水星
1は今回紹介するコア、2はマントル、3は地殻です。

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一方、地球は内核と外核のコアはこのようになっています。

明らかに地球よりも見かけのサイズは巨大なコアを持っていることがわかります。

なぜこのようなことになったのか。東北大学は仮説として、水星が誕生する過程で何らかの巨大天体衝突が発生し水星の地殻を剥ぎ取った結果、このような構成になったのではないかと指摘しています。地球もその誕生の過程で火星ほどの天体が衝突し現在の地球と月が生まれたたジャイアント・インパクト説があるのですが、同じように水星に別の天体が衝突したというものです。

記事によると、『この考え方に基づくモデルによって、巨大な天体の衝突なしに水星の巨大なコアを説明できるだけではなく、地球型惑星のコアから小惑星の密度のバリエーションまで包括的に説明できるといいます。ちなみに天体に含まれている金属の比率が高くなればなるほど、天体の密度も高くなります。』と説明しています。

天体によってコアの大きさはバラバラであり、どのように天体が今のような形に収まったのか。そのコアのサイズを知ることで40数億年前に発生した太陽系形成初期の謎が解き明かされる可能性があります。


▼水星・金星・地球・火星のサイズ比較。太陽系では金星・地球は水星・火星よりも公転軌道に塵が多く存在し繰り返し天体衝突を繰り返したことで巨大化したと考えられている
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