image_96

アメリカ海兵隊が運用するワスプ級強襲揚陸艦6番艦ボノム・リシャールが2020年に炎上した事件について、先日「容疑者を云々…」と伝えられたことに関して、カリフォルニア地方裁判所に提出された資料から容疑者は特殊部隊の訓練兵だったライアン・ソーヤー・メイズという20歳の人物と特定していると報じられています。

この火災は2020年7月に強襲揚陸艦『ボノム・リシャール(LHD-6)』の定期メンテナスが行われていたときに発生したもので何らかの『爆発』が発生し炎上。同艦は4日間燃え続け結果的に全損、廃艦が決定しました。

Court Documents Identify Sailor Charged With Arson in Fire That Destroyed Ship - The New York Times

これに関して当初から放火疑惑がでていたのですが、先日その容疑者としてライアン・ソーヤー・メイズという20歳の人間が捜査線に上がっていると報じられています。
海軍犯罪捜査局によると、この人間は2019年5月に海軍の見習いとして入隊。2019年後半にSEALという特殊部隊の育成する訓練生となり短期間訓練を行い、軍艦に配属になったといいます。詳細は明らかになっていないのですが通常は6ヶ月間ある訓練生の過程をわずか5日で辞めていたといいます。

そのような人間と炎上事件に繋がりがあるのかという点について、この人物は船の状態を維持する責任を負う甲板部門に配属されていました。これは、船の錆の除去や塗装などの手作業を伴う作業も多いといいます。




そして火災発生当日、彼はやはりボノム・リシャールに乗船していた一人でした。この火災の目撃者は火災発生源となったた区画から煙が出る直前に、船の奥深くにある車両保管エリアに入った唯一の人物としてメイズを見たと話しています。
このときに様子について火災発生の僅か数分前に目撃されていたといい、当時彼は金属製のバケツを片手に「俺は甲板が大好きだぜ」などといっていました。実は彼は軍での仕事を相当嫌っていたといい、このような言葉を使っていたとされています。

翻訳は曖昧なのですが、報告によるとメイズは脱出トランクを通って保管エリアを離れ、停泊エリアに戻った可能性があるとしています。また別の船員はメイズが停泊エリアに入ってきて「船が燃えていから全員を船から降りるように話していた」と証言しています。

メイズはその後の取り調べて2020年7月12日に「燃える燃料もしくはゴムの臭い」がしたと報告。捜査官ははメイズが匂いを説明するために使用したものとして、実際に火元となった車両保管エリアで見つかったアルコール・タバコ・火器・爆発物などに関して、特別捜査官は「これらアイテムと材料と一致している」と述べています。

また可燃物については調査によると、4本のボトルと2本の缶を発見しています。その中には何らかの可燃物が入っていたと考えられており、ディーゼル、灯油、またはジェット燃料に由来する可能性があるとされています。