アメリカメディアによると、在住市民の実に95%が新型コロナウイルスのワクチンを接種したという世界的にも稀な都市となったマサチューセッツ州プロビンスタウンで最近、新型コロナウイルス患者が急増したと報じています。

なぜこの街はワクチン接種率が異常に高いのか。市民らが元々健康意識が強い人達が多く存在していると紹介されており、このような規模になっているため街では新型コロナウイルス以前のようにマスクなどはせず普段どおりパーティーなど日常生活を送っていたといいます。

観光シーズンとなった7月上旬にはレストランやダンスクラブでは入場待ちが出るくらい長蛇の列ができるなどの盛況ぶりだったといいます。記事では「私達はコロナに勝ったと思った」「日常生活に遅れることになったのは州内で最もワクチン率が高いためです」などと話していたといいます。

しかし、事態は急変します。連休が終わり5日後、街の保健部が2人が新型コロナウイルスに感染したと発表。このときは「そんなこともあるだろ」という感じで受け止められていたといいます。しかし、1週間後には集会に参加した人たちが相次いで感染する事例が発表されます。規模は1日あたり50～100人の新規感染者が出続け、紛れもなくクラスターが発生したことが明らかになりました。感染者のほぼすべての人はもちろんワクチンを接種済みでした。


保健部によるとこのような患者に関して研究結果として、体内のウイルス量はワクチン未摂取の人と同じレベルで高かったことが明らかになります。
その後、感染した238人の市民、集会で集団感染した965人からはデルタ株が検出されたと発表しました。ただ、幸いなことに新規感染者のうち重症化するような例は無かったらしく、入院した人もわずか7人で死者も報告されませんでした。

ちなみにクラスターが発生した時点における新型コロナウイルスの検査数あたりの陽性者は15.1%(2021年7月15日)に達していたものの、現在は1.4%まで低下していると報じられています。（参考）