image_116

新型コロナウイルスに感染した場合、これまでも嗅覚などに後遺症が残る例があるというのは知られていましたが、最近になり完治後に精神病を患うケースがいくつか報じられているそうです。今回はアメリカの少年の例を紹介していきます。

9日、CBSのニュースによるとアメリカ、カリフォルニア州に住むダニエル・サリナス(14)が新型コロナウイルス完治後に精神症が現れたとして病院に入院することになったと報じてます。母親は、「感染後に精神病ができた。回復した直後から行動が変わってしまった」と述べています。

記事によると、少年は8月1日に初めて異常行動を見せたといい、母によると「夜に深刻な片頭痛で苦しんでいたものの、朝起きたら全く別の人になっていた。普段の息子の行動とは正反対だった」と説明しています。具体的にどういう状態なのかに関しては、長男が電話をかけたときに「弟が異常だ。狂ったようにブツブツ独り言をしていた」と話していたと付け加えています。

その後、少年は大学病院に移された様々な検査を実施。結論としては新型コロナウイルスの後遺症と推定されるものの、これが将来も治らないのか医師らもわからないとしています。


カリフォルニア大学アーバイン校メディカルセンターの医師マイケル氏によると「伝播力の強いデルタ変異拡散後の精神病的な後遺症患者を多く見ている」と説明しています。後遺症として、特に子供の患者からより多い傾向があるといい、理由として考えられるのは子供の脳が中枢神経系の炎症により敏感に反応したためではないかと伝えています。

新型コロナウイルス感染後、精神異常を示した例は稀ながら発生しており、昨年時点で米国をはじめとする世界各地で似たような事例が報告されています。幻覚と幻聴を経験した患者も多いとのこと。例えば、昨年12月にニューヨーク・タイムズは、ニューヨークの病院に入院した40代の女性が「自分を殺して子供も殺せ」という幻聴を聞いたと報じられていたことがあります。

何れにしても、少なからずこのような症状が生じる可能性があるとのことで、特に重症化しないようワクチンの接種が求められることになります。

参考