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アメリカで開発が進んでいる空母から発進する艦上無人空中給油機『MQ-25』に関して、先日同じく空母で運用されているE-2Dという早期警戒機に対して給油試験が成功したと報じられています。

現在有人機が行っている空母艦載機に対する給油任務。これを空母から発進させて無人機で給油を行おうという取り組みの元開発されたのがボーイングのMQ-25です。MQ-25に関しては過去、F/A-18 スーパーホネットを用いて無人機と有人機の世界初とされる空中給油試験に成功していました。

Boeing MQ-25 Stingray Tanker Drone Achieves Another First: Air-to-Air Refueling With An E-2D - The Aviationist

今回行ったのは冒頭でも紹介したようにE-2Dという大型のレーダーを搭載した艦載機に対して同じく空中給油を行うという試験です。

アメリカ軍によると、試験が実施されたのは2021年8月18日(現地時間)。NAVAIR(海軍航空システムコマンド)によると今回の試験では合計6時間のテストが行われたとしており、接近から航跡調査、ドローグ追跡など空中給油に必要な各種評価を行い220ノットの速度(407km/h)、かつ10000フィート(3000m)での給油を行ったとしています。

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現在、アメリカ海軍の空母で運用されている機体について、その空中給油任務はF/A-18Eスーパーホーネットが給油ポッドを搭載し有人により行われています。将来的にこの作業の一部を無人化するという方向で研究・開発が進められています。

予定では2022年頃にもMQ-25が納入されるとしており、これに向けて様々なテストが今後も実施予定となっています。具体的には今年後半にも2つのMQ-25A飛行隊と空母発射マルチロール飛行隊(VUQ)というものが組織され米海軍の空母に配備される予定としています。



気になるのは現在空中給油を行っているF/A-18Eスーパーホーネットは給油ポッドを取り外せば戦闘攻撃機として運用可能である一方、MQ-25は攻撃が行えず空中給油と偵察程度です。つまり限りある空母内のスペースをこの機体に置き換えなければならない問題が発生します。
つまり、攻撃と給油任務を行える機体が給油と偵察ができる機体に置き換わるということになり、空母としての単純な戦力のみ評価した場合は、これが下ってしまうという結果に繋がる可能性があります。

もちろん、MQ-25に置き換えるメリットも相当あると言われており(特に費用面)、実際に空母で試験運用したうえで満足のいく結果がえられるのかの評価はまだまだ先になりそうです。
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