image_25

新型コロナウイルスに関して、現在は1回目と2回目は同じメーカーが生産したものを接種しているのですが、これに関して先日、異なるメーカー(異なるタイプ)のワクチンを接種する『交互接種』が日本でも検討していると報じられていました。今回は海外では既に行われている交互接種について紹介します。

現在日本では、モデルナ、ファイザー、そしてアストラゼネカのワクチン接種が進んでおり、特に高齢者の方であれば大半の人が2回目の接種も終えています。見出しでも紹介したように1回目と2回目は同じワクチンの接種が行われているのですが、現在日本政府が検討してるのは1回目はファイザー、2回目はアストラゼネカなど異なるワクチンの接種計画です。

問題は「そんな異なるワクチンを接種してもいいのか?」という当然の疑問なのですが、実は海外では既に交互接種が行われています。というのも欧州ではアストラゼネカを接種したところ血栓ができるなどとして接種が取りやめとなったことで、結果的に2回目はモデルナやファイザーを接種したという例があります。

かなり特異な例にはなっているのですが、現在そのような交互接種が一般的に行われているのかについては不明です。ただ、ドイツ政府は2021年7月に交互接種を強く推奨するという発表を行っており、例えばメルケル首相も1回目はアストラゼネカ、2回目はモデルナのワクチンを接種する交互接種を自ら行っています。

交互接種で効果は最大40倍

問題はその効果です。これはスペイン政府外郭研究機関であるカルロス3世保健研究所が行った研究で、国内の676人を対象に実施していた結果を2021年5月18日に「交互接種研究(Combivacs study)」として発表されています。

Mix-and-match COVID vaccines trigger potent immune response

それによると、676人中1回目でアストラゼネカ、2回目にファイザーを接種した448人は、アストラゼネカのみ2回接種したグループよりも免疫効果(中和抗体数)が30〜40倍も高かったと発表しました。ちなみに「そもそもアストラゼネカの効果が低いだけじゃないのか?」ということも考えられるのですが詳細は不明です。

何れにしてもこの研究結果は権威ある学術誌「ランセット」などに掲載されたもので、気になる交互接種によると副反応などもほとんど見られなかったとしており、通常の範囲収まったという表現になっています。

メッセンジャーRNA(mRNA)とウイルスベクター

そもそもなぜこのような高い免疫効果が得られたのか。その理由として考えられているのはファイザーとモデルナはメッセンジャーRNA(mRNA)、アストラゼネカはウイルスベクターという異なるタイプのワクチンになっていることです。

実はそれぞれ新型コロナウイルスに対するアプローチのようなものが異なっており、mRNAは抗体反応を誘導する利点がある一方で、ウイルスベクターはT細胞反応を触発するという特徴があるといいます。つまり、異なるワクチンを体内に入れることで人体の免疫システムが新型コロナウイルスをよりよく認識できている可能性があるとしています。

現在、ワクチンを接種しても感染し発症してしまうデルタ型種が広まっており、これを予防するためにはより高い効果を発揮するとされる交互接種が場合によっては推奨されたり必須となってくる可能性もあります。

参考