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極めて高価な機体、かつ最新鋭のF-35。2020年5月、アメリカで墜落したF-35Aについてその行方についてはこれまで明らかになっていなかったものの、現在別の形で再利用されることになったと報じられています。



胴体のみ横たわったF-35A。多くの人が、これが戦闘機なのかと想像もつかないと思いますが、実はこちらの機体は2020年5月に着陸に失敗し墜落したF-35Aです。現在、この機体についてはヒル空軍基地に移動され、F-35のメンテナンスを担当する兵士らの実物の機体として教育用に利用されることになったといいます。

What Remains Of F-35A That Crashed At Eglin Last Year Will Be Transformed Into Training Aids For F-35 maintainers - The Aviationist

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この事故機については事故後、解体され処分されたと考えられていたものの、いくつかの航空団における軍及び民間でF-35の保守を行う時の訓練用として利用が考え出されたといいます。記事によると、「当初は解体する予定になっていた」といい、アビオニクスや機関砲など壊れた状態で放置されていたといいます。その後、いくつか主要なパーツが使用可能だと判断され教育用として用いることになったといいます。

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一般的に戦闘機などはメンテナンス後は直ちに軍に再配備されてしまうため地上作業員らの十分な訓練・教育がなかなか難しい側面もあるといいます。そのため事故機を用いることで墜落した機体とは言え実機であることは間違いなく、有効活用することができるとしています。

現在機体は有害物質を取り除いたり、墜落により尖った部分を取り除くなど補修が行われている最中。順調に進めば来年中にも完了できるだろうとしています。