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2020年、韓国から北朝鮮に越北を試みていたという男性が北朝鮮側で銃撃され死亡したという事件。これについては現在もよく分かっていない点が多いのですが、その親族がムン・ジェイン政権任期満了後、つまり2022年5月以降に、ムン・ジェイン大統領本人を殺人幇助で告発すると報じられています。

この事件は元々、2020年9月に発生した出来事です。これは韓国最北西部にあり、北朝鮮と洋上の境界がある地点で監視船から飛び降り行方不明になっていた男性が、結果的に北朝鮮側に渡り射殺されたというものです。

この男性が船から飛び降りたのは韓国の有人島を挟んだ韓国側の海上で、北朝鮮側が発見した地点まで実に約40kmもあったこと。北朝鮮の民間船に発見されたのは行方不明になってからなんと26時間後で、更に夜の9時40分に北朝鮮の兵士により射殺命令がでた、というよく真相が明らかになっていない事件です。

[단독]북 피살 공무원 형 "정권 끝나면 文 살인방조로 고발" | 중앙일보

▼男性が飛び降りたという位置関係、左は飛び降りた地点。20kmほど先に北朝鮮の対岸が見えるが、発見されたのはそこではなく、40km離れたところだった
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一方で、韓国側の対応はいつものように二転三転します。当初の発表ではムン・ジェイン大統領に対してこの公務員が北朝鮮側に入ったことが直接伝えられたものの、その無線など諜報を寄せ集めた結果として、男性が越北したものの北朝鮮で銃殺され、その遺体が焼かれたと公式発表しました。
しかし、韓国側は銃撃しろという北朝鮮側の直接的な命令は傍受していないことが明らかになり、遺体を焼いた状況についても分かっていないことが明らかになりました。




遺族側は韓国政府の一連の対応に関して「この政権が終わればムン・ジェイン大統領を殺人幇助の疑いで刑事告発するつもりだ」と口にしています。遺族によるとムン・ジェイン大統領は遺族に直接手紙を寄せ「真実を明らかにする」という内容を記載していたものの、この1年間何もしていないとのこと。

それどころか、ムン・ジェイン大統領は国民が殺されたにもかかわらず北朝鮮に対して融和政策を続けており、このような異常な対応に怒り心頭だといいます。また2021年8月には海上警察庁長に謝罪を要求する書簡を内容証明で送ったもののこれも無視されているとのこと。

遺族は、亡くなった男性はこれまで国家表彰を4回も受け取った公務員であり、政府はまともな調査すらせずに「北朝鮮に越北し死亡した」と一方的に結論づけていることについては反発するしかないと主張しています。