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人間の呼吸に伴い上昇していく空間の二酸化炭素濃度。これに関してハーバード大学が行った研究によると、オフィスにおける二酸化炭素濃度やPM2.5の濃度が高くなると従業員のパフォーマンスの低下が発生すると発表しています。

ハーバード大学は6カ国、40を越えるオフィスで300人を越える被験者で1年間追跡調査を行いました。その調査ではオフィス内のPM2.5とCO2濃度、温度や相対湿度のリアルタイムレベルを追跡する環境センサーパッケージを設置。このセンサーが特定のしきい値を下回るまたは上回るった場合、スマートフォンアプリに通知を2つの短い認知テストを行うということを実施しました。

その結果、屋内環境でのPM2.5およびCO2レベルがしきい値を超えた場合に、認知テストの応答時間が遅くなることが分かりました。このストループカラーワードテストと呼ばれるものは、注意力と抑制制御を測定するように設計されているもので、研究者によるとPM2.5とCO2レベルが増加するにつれて被験者の能力低下を検出しました。

この研究チームによると「調査結果では、PM2.5レベルの増加が認知機能の急激な低下と関連していたことを示しています」と説明しています。また、「これらの短期的な影響が若い成人で見たのは初めてです。この研究は換気率の低さが認知機能にどのように悪影響を与えるかを再確認しました。全体として、この研究は室内の空気の質が悪いとこれまで理解されていたよりも、健康と仕事量に大きな影響を与えることを示唆しています」とのこと。


この研究者はこれまでも人間が存在する空間内の空気質を改善することのメリットについて主張してきた人物で現在、新型コロナウイルスにより建物内の換気が注目されており、室内環境を改善したい企業からは関心が寄せられているとのこと。

「世界は新型コロナウイルスに対する換気やろ過の改善などの戦略は、屋内での感染症の伝播を遅らせるための鍵だ」と語っています。「私たちの調査では、これらの戦略が労働者の認知機能と生産性にまで及んでおり、健康な建物が公衆衛生とビジネス戦略の基盤となることがわかっています」と話しています。

職場の換気が悪いと認知機能や新型コロナウイルス以上の影響を与える可能性があります。最近イギリスで提出れた研究では、喘息の再発で苦しんでいる人の多くが換気の悪いオフィスで発生していることが示されているとしています。



同様の研究として、海外では車内における二酸化炭素濃度のに関する調査が実施されており、窓を開けた状態で走行し内記循環で走行を続けた結果、窓を閉めたわずか3分後には環境省の勧告レベルを超える2000ppmを超え、さらに調査を進めた30分後には9000ppmを超えたとしています。
このような二酸化炭素濃度の上昇状態が続くと眠気が強くなったり注意力が散漫になることが知られており、結果的に事故に繋がるということになります。

今回の結果から、空間における二酸化炭素濃度などの上昇は注意力落ちたり、頭がぼーっとするという結果になるということは明らかであり、オフィス以外も例えば教室や家庭でも同様の換気は必要になってくるものと考えられます。
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