誰かに何かを伝えるためには声を使う以外も文字情報があります。これは自分で書き、または誰かが書いたものを読むという読み書き能力が必要になります。しかし、韓国の教育省(教育部)が中心となり行った調査では、推定として国内の成人約200万人は小学校低学年程度の読み書き能力しかなかったと発表しています。
簡単にまとめると
- 国が行った調査、18歳以上の約10,500人を対象に理解力などを測定
- 結果、4.5%(国民の約200万人)が小学校低学年、全体の20%が中卒程度の読解力しかなかった
- 4.5%の人については現在の収入が月約10万円未満の人が34%を占めていた
これは丁寧に解釈しやすい言葉を用いることであえて誤解が生じないようにするためです。要するに政治家が好む「横文字だらけの言葉は使うな」という意味にもなります。
さて、今回韓国の教育部と国家生涯教育振興院は2021年9月7日に「第3次成人リテラシー能力調査」を発表しました。これは18歳以上の約1万500人を対象に調査を進めたものです。具体的には新聞の記事や公共機関の文章を読んでもらい、理解能力などを測定するという調査です。
その結果、約1万500人のうち4.5%の人が、小学校1~2年生レベルの読解力がないことが分かったとしています。これは国民に換算すると成人の200万人に匹敵するという率になります。
また、小学校1~2年生レベルの読解力はあるものの、日常でそれが応用できない小学校3~6年生レベルの読解力は4.2%(換算186万人)、これらはできるものの経済活動など複雑な生活の場面で読み書きの力をうまく活用できないという人がなんと11.4%(換算500万人)いることが分かったとしています。
つまり今回調査を行った20%あまりが、読み書き能力や読解力が中学生卒業以下の理解力しかないということになりす。
原因は?
なぜこのような結果になったのか。教育部は小学校1~2年生レベルの読解力しかなかった4.5%の人については学校を卒業できなかった人(具体的に中退など?)が66.9%を締めているといい、学歴と家庭の収入に理由があるのではないかとしています。また、現在の収入について月収100万ウォン(約9万5000円)未満の人の約34%が小学校1~2年生レベルの読解力だったとしています。
このような調査は当然韓国以外も日本などでも行われていると考えられるのですが、どのような数値になっているのかは不明です。