
今朝、北朝鮮が9月28日午前に打ち上げた弾道ミサイルについて火星8という「極超音速ミサイル」と主張しました。これについて韓国では28日の午後の時点、つまり北朝鮮が発表する以前に極超音速ミサイルの試験を行ったのではないかとみていたことが明らかになりました。では具体的にどのような軌道で打ち上げなどが行われていたのでしょうか。
韓国メディアYTNや聯合ニュースによると、2021年9月28日18時に公開した記事によると、北朝鮮が打ち上げた弾道ミサイルについて様々な憶測がでており、その一つとして極超音速滑空体(HGV)の可能性があるというステイがでていると報じました。
発射については28日午前6時40分におこなわれています。毎回このような時間帯に行う理由については北朝鮮がアメリカなどの人工衛星を避けるために夜に準備を行い、軍事力を見せつける必要があるため日の出前に発射するということを行っている側面もあると指摘しています。


▼火星8

28日時点ではミサイルの発射数は1発、更に短距離ミサイルに似た飛行経路とそれ以外の飛行経路を示していたといいます。またその射程も200kmを下回っていたとも軍事関係者の話しがでていたといいます。

これがどういうことなのかというと、極超音速ミサイルは高度上げそこから宇宙空間から大気圏内に再突入し大気圏内を突き進むという軌道を通るためです。ただ韓国の関係者によると飛行高度がわずか60km程度しかなかったといい、射程も200km程度としていました。
つまり、高度60km程度まで上昇したところで弾頭部分を切り離し降下、その落下地点は進路予想では発射場から程度200kmということになります。ただしこれは放物線を描きながら落下する通常の弾道ミサイルの進路予想から導き出されたものなのか、それとも弾頭が海上に落下するまで追跡出来た距離なのかは不明で、仮に最後まで追跡できていなければ弾頭部分は更に遠くまで飛翔したということも考えられます。
韓国側によると、火星8は「弾道ミサイルのような放物線を描かず、巡航ミサイルとも異なる軌道を描いていた」としています。そのため軍当局は「短距離ミサイル」という表現を用いて発表したのはそこに理由があるとのこと。
また韓国側は北朝鮮版イスカンデル(KN-23)と同じように高度を上げた後に降下し、水平飛行するという特性を示したとしています。しかし、韓国軍側は火星8が、北朝鮮がこれまで発射したミサイルとは異なるとして可能性は当初から排除していたといいます。
軍によるとその理由については「これまで発射したKN-23などといった飛翔体と今回の短距離ミサイル(後の火星8)は高度と速度が全く異なる新しいタイプのミサイルと推定される」と28日時点で見方を示しており、「極超音速ミサイル開発ための試験を行った可能性も排除できない」と指摘していました。
また韓国国防安保フォーラム(KODEF)専門研究委員の人物によると「今回、北朝鮮が発射したミサイルは弾道ミサイルと巡航ミサイルの特性を示した」「弾頭が最高高度で分離しグライダーのように滑空する極超音速滑空体(HGV)の初期テストとみられる」とこの時点で正確に分析していました。
参考
発射については28日午前6時40分におこなわれています。毎回このような時間帯に行う理由については北朝鮮がアメリカなどの人工衛星を避けるために夜に準備を行い、軍事力を見せつける必要があるため日の出前に発射するということを行っている側面もあると指摘しています。
事前に発射を探知していたか?
北朝鮮の弾道ミサイルについては過去にも発射する前に特有の信号を出していることが明らかになっています。では今回はどうだったのか。実は韓国軍は早期警戒管制機を飛行させ、韓国領土上空をグルグルと飛行していたことが明らかになっています。

韓国軍はミサイルをどこまで追跡できたのか
北朝鮮に対して地理的にも近く最も正確に観測できるのは韓国と在韓米軍になるのですが、今回の火星8についてはどこまで追跡できたのでしょうか。▼火星8

28日時点ではミサイルの発射数は1発、更に短距離ミサイルに似た飛行経路とそれ以外の飛行経路を示していたといいます。またその射程も200kmを下回っていたとも軍事関係者の話しがでていたといいます。

これがどういうことなのかというと、極超音速ミサイルは高度上げそこから宇宙空間から大気圏内に再突入し大気圏内を突き進むという軌道を通るためです。ただ韓国の関係者によると飛行高度がわずか60km程度しかなかったといい、射程も200km程度としていました。
つまり、高度60km程度まで上昇したところで弾頭部分を切り離し降下、その落下地点は進路予想では発射場から程度200kmということになります。ただしこれは放物線を描きながら落下する通常の弾道ミサイルの進路予想から導き出されたものなのか、それとも弾頭が海上に落下するまで追跡出来た距離なのかは不明で、仮に最後まで追跡できていなければ弾頭部分は更に遠くまで飛翔したということも考えられます。
韓国側によると、火星8は「弾道ミサイルのような放物線を描かず、巡航ミサイルとも異なる軌道を描いていた」としています。そのため軍当局は「短距離ミサイル」という表現を用いて発表したのはそこに理由があるとのこと。
また韓国側は北朝鮮版イスカンデル(KN-23)と同じように高度を上げた後に降下し、水平飛行するという特性を示したとしています。しかし、韓国軍側は火星8が、北朝鮮がこれまで発射したミサイルとは異なるとして可能性は当初から排除していたといいます。
軍によるとその理由については「これまで発射したKN-23などといった飛翔体と今回の短距離ミサイル(後の火星8)は高度と速度が全く異なる新しいタイプのミサイルと推定される」と28日時点で見方を示しており、「極超音速ミサイル開発ための試験を行った可能性も排除できない」と指摘していました。
また韓国国防安保フォーラム(KODEF)専門研究委員の人物によると「今回、北朝鮮が発射したミサイルは弾道ミサイルと巡航ミサイルの特性を示した」「弾頭が最高高度で分離しグライダーのように滑空する極超音速滑空体(HGV)の初期テストとみられる」とこの時点で正確に分析していました。
参考