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夏になると日本の都会では公園の水場(噴水や池のような施設)で遊ばせる親がいますが、先日アメリカではそのような公園の水場で遊んだことで脳を食うアメーバに感染して死亡した事例が方向されました。

フォーラーネグレリア…この手の微生物や人体に有害な寄生生物に詳しい人であれば知らない人はいないくらいやばい微生物です。この微生物は人間が利用する水場、プールや温泉、池などに生息しており、感染し発症した場合は助かる見込みがほぼ無いという致死率が100%に近いものになります。

今回、死亡例が報告されたのはアメリカ。感染したのはテキサス州アーリントン市にあるというドン・ミザンヒマー・パークという公園でした。この公園には子供が遊べるような簡単な水場(スプラッシュ・パッド)が設けられており、子供らは今年何度か訪れていたといたといいます。

フォーラーネグレリア

市によると、死亡したのは男児で公園に訪れていたのは8月末から9月初でした。そして9月5日に脳を食うアメーバで知られるフォーラーネグレリアによる「原発性アメーバ性髄膜脳炎(PAM)」を発症していることが判明。クック・チルドレンズ・メディカル・センターに入院していたが、入院してから6日後に死亡したとのことです。

不衛生な水場、水質検査すらまともにせず

特にプールなど人が利用する施設であれば然るべき基準が設けられているのですが、実は公園はそうではありません。もちろん丁寧に管理されているところもあると思うのですが、少なくともプールような施設に比べるとそもそも衛生基準が存在しているのかも不明です。

記事によると、保険当局が調査したところ公園のスプラッシュ・パッドを調査したところ、4つの施設でこのアメーバを検出。公園を管理していた市によると、毎日一定間隔で作成する水質検査記録が正しく付けられておらず、子供が死亡した8月末から9月初めの間については毎日行う洗浄を3日に1回程度しか行っていなかったことが明らかになりました。市もこのことを認めており、公園における水場の水質管理をまともに行っていなかったと認め謝罪しているとのことです。


では日本はどうなのか。日本の公園でも子供を遊ばせている例が夏場に見かけるのですが、プールなどとは異なり体すら洗っていない不衛生な状態で、病気持ちの人間が入り込んだり、犬や猫、鳥、虫が自由に入り込める環境であるため、いくら丁寧に掃除をしたところでその水場が「綺麗だ」とは言い切れません。

日本でも死亡例があるフォーラーネグレリア

フォーラーネグレリアが人体に感染することは非常に稀とされているのですが、一度感染し発症した場合は高い致死率となっており1962年から2018年にアメリカで報告された感染例145例のうち生存できたのはわずか4人(致死率97%)となっています。

フォーラーネグレリアは一般的に淡水の湖や川に生息しているものの、これ以外にも温泉やプールに生息していることが確認されています。特にプールでは塩素消毒が不十分な場合で見つかる場合があり、過去にも水道水から発見された例もあります。
汚染された水に触れただけで感染するようなものではなく、汚染された水を鼻から吸い込んだことで細胞経由で脳に微生物が入り込み原発性アメーバ性髄膜脳炎を発症します。結果的に脳細胞を溶かす酵素やタンパク質を出しながら繁殖し脳組織を破壊。一般的に症状を見せ始めてから5日程度で死亡しています。

フォーラーネグレリアは温水を好み、2002年に日本の国立感染症研究所が銭湯や温泉を対象に210カ所を調査した結果、約9%の施設からフォーラーネグレリアを検出したと報告しています。日本では1996年11月に女性が感染した例が報告されています。

参考
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