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子供を連れて泳ぎ回るカモ親子の親子はなんとも言えない愛くるしさがありますが、なぜ彼らは縦並びの泳ぎ方をするのでしょうか。実はエネルギーを維持するという点、合理的な泳ぎ方だとしています。

デイリーメールなどが報じた内容として、イギリスのストラスクライド大学の研究チームはカモ親子が、親を先頭にその後ろを泳ぐという編隊泳法に関して、子供が少ないエネルギーで効率的に泳ぐことができるためだという研究内容を発表しています。

Ducklings swim in a line behind their mother to reduce drag and propel themselves forwards | Daily Mail Online

これは当然子供は親の後ろについて歩く生き物であるためそのようになっているのですが、実はその副産物のような形で少ないエネルギーで泳げるということのようです。

かなり専門的な内容が記載されているのですが、この研究は2021年10月付けの科学誌に掲載されているもので根拠のある内容と考えられます。

簡単に紹介していくと、研究でシミュレーションする形で、親を先頭に後ろの子供が後ろを泳ぐと想定して水に対する抵抗を計算しました。すると、親が泳ぐ際に作る『スイートスポット』という特定の特有の波が子供が泳ぐところに作用し、子供が弱いエネルギーで泳ぎ続けることができるとのことです。

▼スイートスポット(赤)ができているシミュレーション
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では親から1mほど離れたところの子供はどうなのか?実はその子供についてもスイートスポットの影響があり、親の後ろがもっと抗力が小さくなるものの、子供の後ろにスイートスポットができてその子供の後ろにまたスイートスポットができるとのこと。

当然子供はシミュレーションのように必ずしも正確なスイートスポットで泳ぐということはないのですが、泳ぎやすいところ(楽なところ)を選んでいる可能性は高いと考えられます。

ちなみにご存知の方も多いように渡り鳥がV字編隊で飛行している理由についても、空気抵抗抑えるためという研究結果が出ています。