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北朝鮮の工作員が韓国の政治を動かす―過去にも韓国の政治家らに接触した事実、また青瓦台つまり韓国大統領府に北朝鮮の工作員が入り込んでいるというのは噂されている程度なのですが、最近元北朝鮮でスパイの育成をしていた人物で、自身が送り込んだと話す本人が最近、BBCに証言していたことが明らかになりました。
この人間は脱北後、何故か韓国の情報院傘下の組織で働いていました。

韓国の複数メディアのによると最近BBCのインタビューに応じた元北朝鮮の偵察総局で5年間大佐として働いていたという人物(仮名出演)が「1990年代前半に、韓国に派遣された工作員が韓国大統領府に潜入し、5~6年後に帰国したことがあった」と口にして波紋が広がっていると報じています。

記事によると、この男性は北朝鮮の情報機関、つまり工作員なども育成する機関に30年間務め2009年以降は金正恩氏が創設した工作機関で5年間大佐として務めていたそうです。しかし、2014年に脱北。理由は張成沢(チャン・ソンテク)氏の側近であり、この人物が金正恩氏により殺害されたことで、身の危険を感じ脱北したという理由が考えられます。

これが事実なのかは不明なのですが、彼による具体的に派遣さえていたのは、彼の主張から推測すると盧泰愚政権の1988-93年、金泳三政権の1993-98年にあたることになります。この当時、韓国では北朝鮮のスパイ李善実とう人間が、韓国で朝鮮労働党中部地域党なる組織していた事が明らかになっています。
つまり、韓国大統領府に潜入云々以前にこの時点で北朝鮮から韓国に様々な工作を行っていたことが伺えるものになっています。

ちなみにこの人物は「私がスパイを育成し韓国へ派遣していた」と口にしており、BBCによると一連の工作については『南朝鮮政治の(北朝鮮)隷属化』と説明しています。

仮にこれが事実だとすると大変な問題になるのですが、冒頭紹介したように韓国では大統領府に北朝鮮工作が紛れ込んでいるというのは予てより言われていたことで、彼の証言が正しいとするならば事実とう言うことになります。

韓国政府は調査もせず即座に否定するも・・・

この発言については当然韓国国内でも報じられいてるのですが、韓国の国家情報院という情報機関は「工作員が90年代前半に青瓦台で勤務したという関連内容は事実無根だ」と表明。つまり彼の話しは事実無根だと主張しています。

ただし、これが報じられてから全く調査も行っておらず発言しているものであり、こちらの説明にも一切根拠がありません。つまり、仮に事実であれば韓国政府が一切それを知らず北朝鮮の工作員を働かせ情報が筒抜けになっていたという由々しき事態に陥ることが考えられます。

ではそもそも脱北した人物は何をしていたのか。なんと、2014年に脱北したあとに韓国国内に住んでおり、国情院傘下の機関で働いていました。北朝鮮で元工作員を育成していた人間が何故か国情院傘下の機関で働かせるという意味不明なことをやっていたということになります。

これを言い換えれば、中国の元スパイがアメリカの情報機関傘下の組織で働くようなものです。