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韓国政府傘下の韓国観光公社に関して、過去数年間、広報映像として公開したYoutubeの動画に関して多額の税金を投入して再生数稼ぎをしていた実態が明らかになったと報じられています。

韓国メディア、ファイナンシャルニュースは今月19日、「金で買った韓国観光公社の“Feel the rhythm of Korea”シンドローム」という記事を掲載。『Feel the rhythm of Korea』とは国内の観光名所を背景にダンサーなどが踊りその魅力を伝えるという国の観光地紹介のような内容です。

Youtubeに投稿後、「世界から注目を集めた」などと主張し韓国観光公社は「この映像が大きな人気を博し、世界に韓国を知らしめた」と自画自賛。一方でこの映像を企画・製作した職員つまり公務員ということになると考えられるのですが、「大統領表彰」を受賞するほどだったといいます。

しかし、その背景には多額の金で再生数稼ぎをしていたことが明らかになりました。
具体的にどの程度の規模だったのかに関してはまず『Feel the rhythm of Korea』の製作費に計22億6400万ウォン、約2億2000万円を使っていたことが判明。仮に日本だったらメディアから「税金の無駄遣いだ」などと朝から晩まで総たたきに合いそうな内容ですが、韓国政府は製作費とは別に広告費としてその5倍の101億4000万ウォン、約10億円という多額の予算を支出していました。

この広告費とは何なのか。内訳は不明ですが、その多くがYoutubeにおける広告費に当てられた可能性があります。これはYoutubeを再生すると広告として動画が流れるのですが、そのような広告に出資することでこの『Feel the rhythm of Korea』を再生してもらおうというものです。


その結果どうなったのか。『Feel the rhythm of Korea』シーズン2(8篇)が最近公開されていたらしいのですが、2021年9月10日時点で海外における再生回数はわずか39万9000再生でした。これは数億円の製作費をかけた割にはそこらのYouTuber以下の再生数になっています。

しかし事態は一変。広報費として101億4000万ウォンのうち57億6000万ウォン(約5億5000万円)が執行された1カ月後の10月11日になんと2億8万再生に爆増したとのこと。結果、「この映像が大きな人気を博し、世界に韓国を知らしめた」ということで、再生数も爆増したことで大統領表彰も受賞したという、理解し難い行為となります。

▼韓国観光公社のYoutubeチャンネル。動画ごとに再生回数に極端なばらつきがある。4日前に投稿した映像の再生数はわずか1000程度。しかし赤で囲ったものは数千万回再生となっており、広告を投入したものだと判断できる。
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Youtube動画といえば、異常なほどの再生数を誇ることがあるのですが、その背景にはこのような広告行為により再生数稼ぎを行っている可能性が伺えるものになりました。当然これは韓国のだけが行っているものではなく、日本をはじめ世界中で行われていることになります。

しかし、観光というものについて多額の税金を投入して魅力を伝えるには良いとして、それをYoutubeの再生数を稼ぎたいだけに使うというのは本当に正しい使い方なのでしょうか。