image15

最近、日本政府がすすめるクリーンエネルギーとして水素があります。しかし、この水素は取り扱いが非常に難しく、高密度の液体つまり『液体水素』にするには外部からエネルギーを加え続け極低温を維持しなければなりません。一方、イギリスのリアクション・エンジンズは常温で液体のアンモニアを使ったリアクターの開発すると報じられています。

アンモニアリアクター、つまりアンモニアを化学反応させて電力を得るということになると思うのですが、リアクション・エンジンズはこのシステムの開発に複数の企業とともに合弁事業計画を発表したと報じられています。
同社によると、アンモニアリアクターが実現できれば低炭素社会に貢献することができ、いろいろと制限があり難しい航空分野にもこれを搭載できるようになると主張しています。

Reaction Engines assembles partners for its ammonia aviation project

いったいどのようなものなのか。科学的な内容が多く詳細は不明なのですが、まず現在注目さえている水素、ここでは主に気体や液体水素ということになるのですが、アンモニアは実験室で液体になっているように非常に取り扱いが楽で更に水素よりも安価という利点があります。
しかし、エネルギーという点では水素のわずか20%しかないというデメリットもあるものの、これが液体となればどうなるのか。なんと取り扱いが非常に難しい液体水素よりも70%ものエネルギー量となっています。

アンモニアリアクター

文字通り桁が違うエネルギー量になるのですが、ではこれを航空機にそれぞれを組み込むとなるとどうなるのか。
例えば現在の航空機を水素で飛ばそうとなると現在の化石燃料用のタンクでは全く足らず、座席を削って水素タンクを搭載しなければならないとのこと。つまり座席あたりの価格が高くなり少なくとも現在の運賃よりも相当割増となります。これは採算という面でも非効率であり、エコな乗り物ととは言えません。



そこでリアクション・エンジンズは同社がアメリアのいろいろとヤバイメンツと開発を続けているセイバーという単体エンジンで極超音速および宇宙旅行を実現できる次世代エンジンに開発された熱交換テクノロジーと組み合わせることでアンモニアリアクターを作るとしています。

かなり専門的な内容になり翻訳に重大な誤りがありそうなのですが、リアクション・エンジンズによると、ジェットエンジンから排出される無駄な排気熱を使うという案になっているらしく、これを回収し分解反応機の動力として使用するそうです。
この排熱から取り出したエネルギーで分解反応機を動かすと、内部では純粋なアンモニアを触媒を使ってアンモニアと水素の混合物に一旦変換し、ジェット燃料に変わる燃焼しやすい混合物燃料を作るという現代の航空機には搭載されていないようなかなり珍しい方法となります。

同社によるとこの方法で出力されるエンモニアと水素の混合燃料は2つの方法で利用できるとしています。一つはさきほど紹介した混合燃料を燃焼するとうものです。もう一つは電力です。このアンモニアと水素燃料を利用してオフグリッド発電用の燃料として使うことで電力を生産することができるといいます。つまり、電動の機体にも応用できるような案になっているものの、いずれにしても熱が必要であるためジェットエンジンと電動のハイブリッド機になると考えられます。

ただ、この案についてはアンモニアであっても水素であっても燃焼させるとNOx(一酸化窒素)を発生させるという傾向があり、スモッグや酸性雨の原因にもなるとのこと。また純粋なアンモニアについても高価であり仮にメタンガスを使ったアンモニアとなるとクリーンな燃料とも言えず難しい側面があるといいます。
このエントリーをはてなブックマークに追加