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一昔前中国ネタといえば『SQNY』といったパチモノが多く取り上げあられていたのですが、最近はその影も薄め、口を開けば軍事だの人権問題などとこの数年でも取り上げるテーマが様変わりしました。しかし、現在もパチモノがむしろ多く生産されているのは事実で、最近まちなかではついに偽のATMまで登場したと報じられています。

中国紙、即時新聞など複数メディアによると中国南部、地理的にはベトナムに近い貴州省の黔東南ミャオ族トン族自治州で2019年に本物のATMの隣に偽のATMを設置しカード情報や暗証番号を盗み出したうえで利用者の口座から現金を引き出した容疑者の裁判が行われたと報じています。

記事によると容疑者は陳(チェン)被告と王(ワン)被告という二人で裁判所はこの二人にそれぞれ懲役5年10月と罰金10万元(約180万円)、被告に懲役3年と罰金5万元(約90万円)の判決を言い渡しました。

2019年のネタがなぜ未だに裁判云々という話になっているのか。実は2020年12月に懲役6年と罰金10万元、王被告に懲役2年10月と罰金5万元という判決が言い渡されたものの不服だとして上訴。2021年に容疑に関して一部が不明確であり、証拠も不十分であると判断され、再度一審、つまり日本でいえば地方裁判所からやり直しという差し戻しになっていたそうです。

その裁判結果として、陳被告は検察側が追加で証拠を提出したことなどを受け、犯罪行為を認めた上で「認罪認罰」という聞き慣れないものを望んだといい、王被告も新たに提出された犯罪行為に異議は唱えなかったとしています。つまり認めたということになります。

2人の犯罪行為

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この2人は2019年に省内のとある観光地にある表通り建物を借りました。そこで外観をATMそっくりに改修。ATMには隠しカメラを仕組み口座情報や暗証番号を入手していました。キャッシュカードの情報は通常のスキミングという方法を利用して収集しました。
その情報は中国国内ではなく、わざわざインドネシアやカンボジアなどにもちこみ『降級交易』と呼ばれる方法で口座内の預金を引き出したそうです。

当然利用者は不正に気づくことになります。利用者の一人が翌日にカードで引き落としをしようとしたところ残高が足らないとエラー。明らかにおかしいと気付き、銀行に問い合わせを行ったところ、海外で4回の取引が行われ預金がすっからかんになっていたといいます。
結果、このような被害者が相次ぎ事件が発覚。当局が捜査に乗り出しました。

この偽ATMに関しては当然お金が引き出せないように利用者にエラーメッセージを表示するよう工夫していたといいます。分かっている被害者は十数人、被害総額は28万元、約500万円としています。

明らかに個人ができるような規模ではなく、背後には何らかの犯罪ネットワークがありそうなのですが、当局がどこまで追跡しているのかなどは具体期に記載はされていません。