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現在NASAが進めているのは再び有人月面着陸を実施するという計画です。これは最終的に有人火星着陸を目指すアルテミス計画に追加された計画になるのですが、着陸を一年延期した2025年に再設定したことなど、現在の対応に「楽観的すぎる」とNASA監査局が報告書を提出しています。

莫大なコストと難しい開発が続くことになるNASAのアルテミス計画。現在この有人月面着陸はスペースXのスターシップを改良した月面着陸船を使う計画にななっているものの、2021年末時点でそのベースとなるスターシップ宇宙船の打ち上げが行われておらず、残すとところ4年弱でそれが実施できるのかはについては疑問があります。

▼アルティミス計画で内定したスペースXの月面着陸機
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その指摘をしてるのはNASAの監査局です。監査局は報告書として「月面着陸機開発プログラムのスケジュールは、他の大規模な有人NASAプログラムと比較した場合、非現実的であることがわかりました」と報告されています。
具体的にどのようなものと比較したのか。過去15年間にNASAが行った有人飛行プログラムでは契約から初飛行まで8.5年掛かっており、月面着陸機開発をその半分の4年あまりにで行うというのは無理があるとしています。

そのためNASAの監査局はこの月面着陸機計画は少なくとも3~4年ほど遅れる可能性があると見積もっており、目安としては2028~29年頃に延期されるのではないかとしています。ただ、これに関してもトラブルがなく、最速で行ってもそのくらいだと指摘しているとのこと。


監査局によると、有人月面着陸を行う1回あたりのコストは41億ドル。1ドル100円換算でも4,100億円という桁違いの額になるとしています。内訳としては13億ドル(1300億円)がNASAが開発しているオリオン宇宙船のすべて22億ドルはSLSというオリオン宇宙船を打ち上げるロケット、残りの60万ドルは地上整備だとしています。

明らかに桁がおかしいことになっているのですが、監査局はNASAがこのような高価な宇宙船とロケットの運用については否定的にとらえており、使わないほうが良いと提案。つまり廃棄するべきだと主張しており、より安価なロケットが今後登場する可能性があるとしており、スターシップなど再利用可能な宇宙船を用いるべきだとと提案しています。
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