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F-22やF-35とは一線を画する性能を付与しようと開発が始まっているのは第6世代戦闘機です。欧州ではイギリス中心のテンペスト計画、フランスやドイツはFCASと呼ばれる機体があるのですが、これに関してイタリアは一本化したほうがいいと主張しています。

今世紀前半にも実戦投入が考えられているのは第6世代戦闘機です。これは膨大な量のデータを処理できたり、ゲーム『グラディウス』のように無人機従えて飛行するなどこれまでの第5戦闘機には無かった新しい性能が盛り込まれます。

そんな第6世代は欧州では現在イギリスを中心としたテンペスト計画、フランスやドイツが中心にFuture Combat Air System(FCAS)計画が進んでいます。当然国や地域によって異なる戦闘機が複数運用されています。現に欧州では多くの国がユールファイタータイフーンを導入しているのですが、フランスは独自に戦闘機を開発しています。

さて、そんな状況下で現在2つの第6世代機が欧州で開発されているのですが、イギリスのテンペスト陣営に入っているイタリアが別々に莫大な開発予算をかけるのは間違っているとして「これら2つのよく似た案を一つにまとめることが自然だ」と主張したと、国の国防委員会の場で発現したと報じられています。

ただ記事によるとこのような発現は初めてではなく、軍事に興味がある方であれば誰もが「一緒に開発したほうが良いのではないか」と思っています。

なぜイタリアがフランス陣営に入らなかったのかという点はイタリアの産業界がイギリスのテンペスト陣営のほうが参加できる役割が大きかったためです。結局のところこのような似た2つの案がでるのも国内の産業がどれほど参加できるのか、つまり得意とする分野がありそれを維持したいという理由があり、より参加できそうな枠に入るということになります。

ただ、2つ開発するというのは無駄なように見えて無駄ではありません。その国には国内事情がありどうしても譲れない一線があります。例えばフランスであれば第6世代機を空母で運用する能力を求めているのですが、そのような空母が無い国ではそのような派生型不要であり、「それは自分の国だけで作ってくれ」ということになります。このように複数の国・企業を無理に取り込むと逆にまとまりがつかない中途半端な機体になってしまう可能性があり、不安定要素を減らすという点では間違いではありません。

いずれにしても最新鋭の第6世代戦闘機は今世紀前半にも登場予定で、それに近い機体を日本も開発を目指しており、イギリスは頻繁に参画を呼びかける行動にでています。

参考