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在庫の数と実際の数があわない…このようなことはよくあることなのですが、当然『軍』でも発生しています。海外メディアによると過去10年間、わかっているだけで数百ポンド分(数100kg相当?)のC4爆薬や砲弾などが行方不明になっていると報じています。

これは米メディアが情報公開請求で米軍から提出された資料で、2010年から2020年に世界中の米軍が保有している武器類の在庫から少なくともわかっているだけで行方不明になっている報告書を入手しました。

The U.S. Military Has A Missing Explosives Problem | The Drive

それによるとまず米陸軍ではこの10年間で1900個の武器類が紛失しているらしく、うち1066個がC4、もしくはTNT爆薬だったとしています。、残りの800個あまりは砲弾や迫撃砲、地雷、手榴弾、中には対戦車ロケット砲などがあったとしています。

空軍については、50ポンド(20数キロ)のC4と800フィート分の導火線、また40mmグレネードランチャーが行方不明になっているとしており、10年間で盗まれたり行方不明になっているのは20発だけだと報告しています。

海軍については24個の手榴弾が行方不明になったという記載だけで詳しくはわかっていません。

とある海兵隊によると「これら失われた爆発物は在庫データの不一致の結果である場合が多く、カウントミスや不適切な管理による人為的ミスも多くある」としています。陸軍側も「データ管理は手動で行われておりとても大変だ」という内容が報告されているとのこと。

では本当に盗まれていないのかという点についてはもちろんゼロではありません。例えば2016年に海兵隊中佐で退役した人物がC4爆薬や導火線などを個人所有していたことが明らかになっています。このような紛失について、将来的に米軍がどうするのかについては特に改善するような取り組みについては2022年会計年度に規定を盛り込むという話もあるとしています。

武器類の管理は?

米軍では毎月武器庫の棚卸しを行っており、武器の数などについては説明することが法律・規則そして政策によって求められているとしており、特に武器庫の管理者は毎日、目視検査を行うことが求められているそうです。
そこで武器が紛失していたり不明な点があれば、部隊の指揮系統だけでなく、陸軍犯罪捜査司令部による本格的な調査が行われます。そして、これを怠るなど過失があると判断された場合は、その指揮権を剥奪されるか、処罰されることになるといいます。