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先日、海外の司教が「サンタ衣装はコカ・コーラ社が宣伝用に作り出したものだ」などと現在のサンタクロースは存在しない発言を子供の前で行い、一部で批判が寄せられたと報じられました。実はこの赤白のサンタ衣装に関してはコカ・コーラがデザインしたというのはどうやらガセのようです。

サンタクロースといえば赤白の衣装に白いヒゲというのはかなり西側ではかなり定番なのですが、この衣装は一体どのような形でうみだされたのでしょうか。これに関して、先日イタリア南部シチリアにある、キリスト教カトリック教会のアントニオ・スタリアーノ司教は「コカ・コーラ社が宣伝用に作り出したものだ」と子どもたちの前で発言していました。

この内容に関してコカ・コーラはどのような見解を示しているのですか、実はその内容が書かれた公式ページが存在しており、引用するとこうなります。
Q.コカ・コーラが現在のサンタクロースのイメージを定着させたと言われるのは本当ですか?

A.その昔、サンタクロースに対するイメージは、国や地域によって大きく異なっていたと言われていました。その中で、1931年(昭和6年)にコカ・コーラ社がクリスマスキャンペーン用に、その当時コカ・コーラ社の広告アートを担当していたハッドン・サンドブロムに依頼して制作した広告によって、赤い服を着た、白髭で陽気な微笑を浮かべたサンタクロースが描かれました。以降、コカ・コーラの世界進出に伴って、このサンタクロースのイメージもあわせて世界的に定着していったと言われています

コカ・コーラとサンタクロース|日本コカ・コーラ お客様相談室
とのことです。
「と言われています」と記載しているようにそのような見方もできるというだけで、コカ・コーラとしては自社がそのような衣装をイメージを作ったとまでは断言していません。

それには理由があり、Wikipediaによると
サンタクロースが赤い服を着ているのはコカ・コーラの広告によるものである」というデマが出回っているが、これは誤りではないが誇張がある。この噂を流したのは自分達の影響力を誇示したいコカ・コーラ社とメディア、広告業界であると言われている。

米国コカ・コーラの広告にサンタクロースが初めて採用されたのは1931年。日本では1907年に「緋羅紗の服」(『朝日新聞』1907.12.17)、「身に赤衣を纏ひ」(『朝日新聞』1907.12.28)、「真っ赤な服をつけて白髪の赤い面を冠りサンタクロースに装ひ」(『読売新聞』1914.12.13)との記述がある。

1914年のサンタクロース。現在のそれとほぼ同じ見た目
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コカ・コーラにまつわるデマ
としてます。ただ、1900年初頭の時点でサンタクロース云々、赤色の服と白ひげという記載が存在しており、コカ・コーラが赤白に統一した色、白ひげというイメージをゼロから作ったというものではありません。

ただ、コカ・コーラは現在のような赤白の衣装に白ひげというキャラクターを設定し全世界に広めたとも言えなくはないのですが、判断が分かれるところです。ただ、その背後には商業的な意味合があり、統一したほうが商品・企業活動がやりやすいという理由があると考えられます。