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様々な任務に使用されることがある輸送機。今回は最新のミサイルを投下するという試験に成功したという内容が発表されました。米空軍によると中型輸送機の格納庫からラックに収められたステルス巡航ミサイル、JASSMファミリーを発射する試験を行い、ターゲットを破壊することができたと発表しました。


(この動画は過去に公開されたものです)

空軍研究所(AFRL)によると、2021年12月にこのラピッド・ドラゴン計画を進めている戦略的開発計画・実験室(SDPE)はMC-130J Commando II特殊作戦輸送機を用いた試験で空中から発射する巡航ミサイルJASSMファミリーの投下試験を実施、指定されたターゲットを破壊することに成功したと発表しました。

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ラピッド・ドラゴン計画に関しては通常の高コスト戦闘機を開発するのではなく、既存の機体を攻撃機に変更するというような意味合いで開発されているもので、輸送機に搭載され運用されることになりました。
上記の動画でも分かるようにラックに収められた巡航ミサイルをパラシュートを使って引き出し、4発のミサイルを真下に落下させる形で投下。その後エンジンを点火し、ターゲットまで飛行するというものになっています。
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米軍によるとラピッド・ドラゴンという命名に関しては、今から1000年ほど前に中国軍が使っていたクロスボウカタパルトが由来になっているとしており、一つのトリガーで沢山の矢を放つ装置からきているとのこと。

試験に関してはメキシコ湾上空に展開したMC-130Jから動画と同じように4発の巡航ミサイルを搭載したラックを投下。ミサイルは分離されて翼を開き、動力飛行を行い目標に向かって命中したと発表しています。



米軍としては何に対して命中させたのかは発表していないのですが、開発元のロッキード・マーティンは船舶としており、試験されてのはJASSMファミリーの中でも対艦攻撃型となるAGM-158C長距離対艦ミサイル(LRASM)と考えられます。

参考