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世界最強かつ最も技術力を有する国、アメリカ。そんな国で不自然なほど失敗しているのは開発中のAGM-183Aという極超音速兵器です。米空軍によると2021年12月15日に実施された試験でミサイルの発射すらできず母機が基地に戻ってきてきたと報じられています。

米軍によるとARRWなどと呼ばれているAGM-183A 空中発射型極超音速ミサイルの試験に3回目の失敗をしたと海外メディアが報じています。記事によるとこのミサイルを翼のハードポイントに搭載したB-52H爆撃機が飛び立ったものの、ミサイルを発射することができずそのまま基地に帰投したとのことです。

Third Test Of The Air Force's Hypersonic Weapon Has Failed Like The Ones Before It

つまり今回はミサイルの問題なのか爆撃機側の問題なのかはよくわかっておらず、まだ具体的な発表もないとしています。

空軍によると2021年12月15日、空軍省はB-52ストラトフォートレスからのAGM-183A空中発射高速応答兵器(ARRW)のブースターテスト飛行を試みましたと発表。しかし、発射シーケンスが何らかの理由で中止されミサイルの発射が取りやめになったとのこと。現在情報分析を開始しており、可能な限り近日中に再発射試験を行うとしています。

今回の試験は前回の2021年7月の発射試験から5ヶ月経っています。今回の主なテストはロケットに搭載したブースターが想定どおり機能するか試験するというもので、米軍としては今年3回の試験を行いいずれかでブースター動作を成功させたいとしていました。

AGM-183Aはこのブースターに点火することでロケットのように高高度に飛び上がりノーズコーンというロケットの先端についてるカバーを分離、内部の弾頭が分離し薄い空気が存在する大気圏内をマッハ5ほどの速度で飛行。大気圏内を飛行する過程で方向舵が効くため通常の弾頭ミサイルなどに比べて飛行中に進路変更ができるというメリットがあります。

▼一般的な極超音速兵器の進路。高度を上げ下げしながら90度ほど途中で進路をかえることもできる。
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この手の極超音速兵器に関してはアメリカ、中国、ロシア、その他の国でも開発されているもののその中で中国がやはり力をいれており、過去5年間でアメリカが行った確認されている試験回数はわずか9回一方中国は数百回を行っているとされており、2桁ほど違うという力の入れ方になっているとのことです。

▼AGM-183Aを搭載する様子(過去の映像)


相次ぐ失敗の理由は?

問題はなぜアメリカがこれほど相次いで失敗を繰り返しているのかです。理由は不明なのですが、単純に中国やロシアに比べてそれほど力を入れていないことに根本的な問題があると思われます。なぜ力を入れていないのか、あくまで個人的な意見としては、例えばアメリカは既に世界一流の軍事大国であり、その地域の人間を数回根絶やしにできる攻撃力はその国の防空網を余裕で貫く事ができるため、わざわざ極超音速兵器を開発する必要があるのかという点です。

要は通常の大陸間弾道ミサイルで対応可能なものをあえて運用が難しい極超音速兵器として運用する必要があるのかという疑問です。このように真意は不明なのですが、中国やロシアのようにアメリカがそれほど力を入れていないのは、何らかの理由があると考えられます。

ちなみに、過去最新兵器としながらレールガンの開発を大々的に晒ながら試験を行っていたのですが、その性能が怪しく使い物にならんということで開発そのものが中止になっています。
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