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アンチウイルスソフトと知られるノートン360に関して、新機能として仮想通貨マイニングを実行させるアプリを強制インストールさせるという、意味不明なことを行っていると報じられています。※2022年1月時点で日本語版には導入されていません

ノートン 360に搭載されたマイニング機能「ノートン クリプト」は、インストールされたPCがアイドル状態の時に仮想通貨のイーサリアムをマイニングするという機能です。ノートン クリプトは「新機能」として追加されたものですが、「ノートン 360」とは別個に「NCrypt.exe」という実行ファイルで提供されているもの。利用には一定のシステム要件を満たしている必要があり、また、利用にあたってはユーザーが自ら機能をオンにするオプトイン方式が採用されています。

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今回問題になっているのはノートン 360というアンチウイルスソフトです。これは説明不要と考えられるのですが、ノートン側は何を思ったのか、最近のアップデートで仮想通貨マイニングをユーザーに実行させるという意味不明なソフトを組み込んでいたことが明らかになりました。

仮想通貨マイニングとは簡単にいうと、PCで処理させることで仮想通貨(現金に換金できるお金)を得るというものです。これ自体は特に問題はないのですが、記事によるとPCがアイドル時(何も触っていないとき)に自動で処理を行い仮想通貨マイニングを行うものになっています。

これはどういうことなのか。このノートンの意味不明な仮想通貨マイニングソフトは利用者がONにすることで実行されるというものになるのですが、当然アイドル時にマイニングを行うためPC全体の消費電力が高くなるほか、PCに熱負荷がかかるためその寿命は下がるいいうことになります(故障しやすくなるという問題)。

批判殺到

当然この仕様には専門家らを中心に批判が集まっています。そもそもなぜアンチウイルスソフトに全く関係のないマイニングを組み込んだのかです。まずこれが意味不明です。専門家らは「本来であれば勝手にマイニング関連のハッキングを検知する機能を導入するべきだ」と当然の反応を寄せています。

過去、ウェブページを開くだけで勝手にマイニングを行うようなことが行われ現在は規制されています。このように意図しないマイニング、もしくは不注意でマイニングを実行させるというアプリを組み込むという全く無関係なアプリを組み込むという時点でソフトのそのものの信頼性はお察しレベルということになりそうです。