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先日韓国南西部に位置する光州市(クァンジュ)で高層マンションの一部が崩壊する事故が発生した件について、当初養生不足が指摘が指摘されていたのですが、作業日誌から2週間必要な養生をわずか6日に短縮していたことが明らかになりました。

朝鮮日報などによると、38階建てのマンションの一部が崩壊した事故で作業をしていた下請け労働者1人が死亡、5人が行方不明になっている件について、作業日誌から2週間かかる養生を6日で終えていたことが明らかになりました。

事故原因について大手建築会社がの分析報告書として「39階(崩壊が始まった起点となる屋上)の下の階では加重を支える支柱があったものの、施工時に取り外されたことが事故の原因とみられる」と指摘していました。
またコンクリートの打設工事も通常とは異なる方法で行われているとも指摘されています。

この事故に関してはこれ以外も
2021年11月23日
…35階の床(スラブ)を打設
12月3日(10日後)
…36階の床のコンクリートを打設
12月10日(7日後)
…37階の床を打設
12月16日(6日後)
…38階の床を打設
2022年1月18日(18日後)
…39階の床を打設※崩壊発生

となりました。またそれ以外の25~34階についても5~12日間隔で打設していたことがわかっています。35~39階については6~10日ほどになるのですが、これについてこのマンションを施工していたHDC現代産業開発は「事故発生日を基準に12-18日にわたり十分な養生期間を確保していた」などと嘘の報告を説明していることも今回明らかになりました。

専門家によると「冬場の養生は最低でも10日、できれば2週間以上の十分な養生が必要だ」と話しており理由はコンクリートが乾燥しないため十分な強度を得ることができないとしています。

繰り返す不正



このHDC現代産業開発については2020年にも解体中のマンションを道路側に倒し死亡事故を発生させていたほか、2021年には事故マンションの地下で複数の柱からコンクリートが剥がれ落ち鉄筋がむき出しになっているなど、明らかに手抜き工事のような状態になっているとも指摘されており、事故は起こるべくして起きたという印象があります。(参考)