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2018年に火星に降り立ったNASAの火星探査機インサイトに関して、今年上半期に科学的運用を終了し、今年中に運用そのものを停止すると報じられています。原因は大量に積もったチリです。

海外メディアによると、火星の地表に着陸したインサイトに関して、想定よりも多いチリ、つまり火星の砂埃が堆積しソーラーパネル全体が覆われる必要な電力の確保が難しい状況に陥っているとしています。

今後の予定については今年5月から6月に科学的研究を継続できなくなるとしており、この時点で事実上の運用は終了。その後2022年にはすべての機能を停止するとしています。

見出しでも紹介したようにインサイトはもっと長期間運用することができる探査機になるのですが、実は想定よりも4倍も多い量のチリがソーラーパネルを覆っており発電することができていません。つまり科学研究も電力がなく、本体機能を維持することもできない状態に陥るということになります。

▼2022年初頭頃の探査機の様子。上部の円状の構造がソーラーパネル
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▼2018年12月ごろのインサイト。現在とは汚れ方が全く違う。
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NASAは火星のつむじ風でチリが吹き飛ばされることがなどか確認しているものの、インサイトについてはそれがやってる気配が無くこのような自体に陥りました。これは過去の探査機でも深刻な状況に陥ることがわかっていたものの、チリを吹き飛ばすような構造や装置を搭載しませんでした。

NASAは2022年までインサイト運用の予算を当てておりそれ以降は無いことから、ここからも運用は今年中で終わることが伺えます。

インサイトについては探査の重要な装置だった、火星の地中に潜り込む装置の投入に失敗。ただわずかに潜り込んだ間、火星の地震を記録するなど貴重な探査データを送信することに成功しており、地球と同じように地質活動が発生してることが明らかになりました。