太陽系にいくつかある小惑星帯。火星と木星の公転軌道にもあるのですが、ここには形も大きさも異なる様々な小惑星が潜んでいます。今回発見されたのはその一つ小惑星「エレクトラ」(130 Elektra)という1897年にその存在が明らかになった直径200kmほどの歪な小惑星です。

この天体に関して、チリにあるヨーロッパ南天天文台（ESO）の「超大型望遠鏡（VLT）」を用いた観測でこれまで発見されていた2つの衛星「S/2003 (130) 1」「S/2014 (130) 1」に続き「S/2014 (130) 2」という新しい衛星を発見したと報じています。



2022年2月に報告されたばかりの天体になるのですが、なぜ『S/2022 (130) 1』ではなく『S/2014 (130) 2』なのか、理由は不明なのですが、どうやらESOが既に公開していたデータ、つまり2014年のものを用いた可能性が高く、新しい処理技術を適用することで明るさがエレクトラの1万5000分の1程度しかないこの小惑星を見つけ出すことができたとのこと。

この小惑星は直径が1.6km程度がないといい、エレクトラから350kmを周回しているとのこと。これをエレクトラの地表から見るとどのように見えるのかは謎ですが、地球上では国際宇宙ステーションよりも若干低い高度かつ巨大なので、多分腕を伸ばして大豆暗いの大きさ見えるかもしれません。