1月下旬より爆発的な感染者を出している韓国。現時点でいつこれが収束するのかは先が見えない状況になっているのですが、なぜこれほどの事態に陥ってしまったのでしょうか。

まず韓国の現在の状況としてはこのようになっています。

▼4日の新規感染者数25万人

3日の検査数約50万うち37％が陽性。

2回目のワクチン接種率85％、3回目は61％


このようになっているのですが、これまで少なくとも日本よりも少ない感染者となっていた韓国が一点して桁違いの感染者を出すという誰もが予想していなかった事態になっています。ワクチンの接種率も非常に高く国民のほぼすべてがマスクをするなど日本と似ているのですが、なぜこのような事態に陥ったのでしょうか。

現時点げ理由は明らかになっていないのですが、説の一つとしてムン・ジェイン政権が疫措置を緩めたことにあるとしています。韓国では1月17日、つまりオミクロン株が流行し始め感染者が右肩上がりになっている時点で韓国の保健福祉部は飲食店を始め様々な公共施設等での防疫パス（ワクチン接種証明・PCR検査陰性証明）の提示を解除しました。これは新型コロナ新規感染者の減少を理由にあげています。しかし、これが実施された時点で増加傾向にありました。

要するにこのような対応が新規感染者を爆発的に増やしたと言われているのですが、緩和する以前にそもそも増加傾向にあっため正しい指摘とは言い切れません。

感染爆発も更に規制緩和

このようにアジアから見ても最大レベルの感染者をだしているのですが、韓国では規制を強化するのではなく更に緩めました。2022年3月4日に「自営業者・小規模事業主たちの苦境がさらに増していることを考慮した」などという理由から「私的な集まりは6人、飲食店・カフェなどの営業は午後10時まで」という現行の防疫措置を「営業は午後11時まで」に緩和しました。

規制緩和は票獲得が理由か

感染爆発が発生しているにも関わらず規制を緩和するという意味不明な対応なのですが、その背景には大統領選挙があると言われています。韓国メディアによると、『「大統領選挙時の自営業者の票を意識した緩和措置」という見方を考慮してか、「次の防疫措置調整は大統領選挙（3月9日）が終わった後に行う」とも言っていた。』という記載があります。

いずれにしてもこの融和措置が感染を広めたという見方はどこまで正しいのかは不明です。現在日本でも飲食店でも確かに広まっているのですが、それ以外では教育現場でクラスターとなり家庭で拡大し、社会に広まるという形も見えています。
欧米でも感染が拡大しているものの規制を緩和するという流れがでており、このオミクロン株をどう扱うのか、一般的な流行風邪と同じレベルで扱う日がいったいいつになるのかはまだ先が見えない状況です。