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ウクライナ侵攻は他国より主に兵士が運用する対戦車・対空ミサイル等を大量供給するというちょっと変わった戦争になっているのですが、一方イギリスでは配備された中では最新鋭となるスターストリーク防空ミサイルの輸出も検討していると報じられています。

スターストリーク(Starstreak)はイギリスのタレス・エア・ディフェンス(Thales Air Defence)社が開発製造する短距離携帯式防空システム(MANPADS)で、ウクライナへの支援が検討されている兵器の一つです。

ミリレポ


ウクライナに供給される西側の武器。対戦車相手に極めて脅威となるジャベリン、そして対空ミサイルとしてスティンガーがあります。これ以外も様々な西側兵器がウクライナに供給されているですが、イギリスはかなり前に配備されているものの、その中では最新鋭となる『スターストリーク』の供給も検討されているという内容です。

3本のダーツが貫く

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スターストリーク最大の特徴は弾頭です。ミサイルは発射後ブースターに点火しマッハ3.5まで急加速。加速が終わると弾頭が切り離され3つのダーツを分離。個々が惰性で飛行し敵機に命中するというものです。

このダーツ、子弾はとても固いタングステン製で全長約40cm。そのものが運動エネルギー弾として機体を貫く以外も、450gの爆薬も搭載しており命中さえすれば子弾1発で敵機はほぼ撃墜できるというものです。

スターストリークは初期型が1997年から配備が始まっており、現在は射程などを改良したスターストリーク-IIが配備されています。射程は最大で7kmとスティンガーよりも長くなっているものの、かなり高価な装備になると考えられ仮に供給されるとしても限定的になると考えられます。

NATOとしては仮想敵国であるロシア正規軍の航空機・戦車に対して配備している兵器がどの程度有効なのか調査できるある種の絶好のチャンスでもあり、兵器供給はそういった側面もある可能性がありあす。