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ウクライナで続く空爆や砲撃。ロシアの機体も多く失われているとされているのですが、先日、ウクライナを攻撃していたロシアのSu-25が被弾しながらも基地に帰還できたとする映像が公開されました。

海外メディアによるとこの映像は今月14日、ロシア国防省の公式動画として公開されたもので、記事によると具体的な発生日時は不明あのですが、ロシアから飛び立ったデニス・リトビノフ中佐は2機編隊でウクライナ領内に侵入したといいます。
Su-25は対地攻撃に特化したような攻撃機でアメリカの攻撃機『A-10』のロシア版がこれになります。

Russian Su-25 Frogfoot Attack Aircraft Survived Ukrainian MANPADS Hit - The Aviationist

その後、僚機はどこかでウクライナ兵から地対空ミサイル攻撃にあい被弾。片方のエンジンを停止させもう片方のエンジンで飛行し続けたとのこと。ただ、被弾後、次のミサイル攻撃には耐えられないと判断し基地に帰投することを決断したといいます。
また被弾後もミサイルが飛んでくるなど目視でも確認できる脅威に晒されたものの、フレア(おとり)を出して帰投することができたといいます。

その後、着陸前に操縦系統に問題がでたもののなんとか着陸に成功。中佐の冷静な判断で撃墜を免れたとしています。



こちらが実際の映像になるのですが、機体の向かって右後方にダメージがあります。この様子から飛来したのは熱源を探知する地対空ミサイル、いわゆるアメリカなどが提供しているスティンガーなどだったと考えられます。

被弾を見越した設計のSu-25

今回のウクライナ侵攻でロシアは少なくとも6機のSu-25が失われたとされているのですが、そもそもどのような機体なのか。簡単に紹介すると比較的に低空低速で地上攻撃を専門で行う機体になります。兵装は固定の30mm機関砲1門250発とその他4.4トンの空対地ミサイルや爆弾などを搭載できます。



そのため地上から対空砲やミサイル攻撃に晒されやすいということから機体には特別な装甲が施されています。
具体的には操縦席周辺はチタン合金で覆われており、機体の左右にあるエンジンについても片側が被弾しても墜落しないようエンジンとエンジンとの間にチタンの板が挟まれています。これにより歩兵が扱うような携帯式の対空ミサイル程度ならば一応墜落はしないという生存性を確保しています。

Su-25は過去にも被弾しながら帰還できた機体が確認されており今回もその例の一つとなりました。