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現地時間10日深夜、ウクライナから少なくとも750km以上離れているクロアチアの首都に落下した所属不明の無人機に関して、爆弾を搭載してたことが明らかになりました。

3月10日の深夜、クロアチアの首都に突如として鳴り響いた爆発音。この機体に関してクロアチア国防相は先日、爆発物の痕跡とソビエト製の航空爆弾の部品が墜落地点で発見されたと発表しました。記事によると、この墜落事故についてはパラシュートのようなものが確認されたことから、パイロット、つまり自衛用として武装している可能性があるとして当時市内全域で大規模な捜索が行われたことも明らかにしました。
結果的に墜落した機体は無人機でした。

墜落した機体は特定はされていないらしいのですが、撮影された残骸からTu-141「Strizh」という機体でほぼ間違いないとされています。しかしこの機体は無人偵察機として開発されたものなのですが、航空爆弾を搭載していたということで武装されていたということになります。

クロアチア政府によると、残骸は回収され安全な場所に保管されていると話しており、合わせてブラックボックスも回収されたとしているのですが衝撃や爆発で破損している可能性が高いと見られています。


問題は誰がこの機体を発射させたのか

クロアチア

この墜落事故はいくつか問題があります。まずこの機体を飛ばした国が明らかになていないことです。考えられるのはウクライナです。かつてソ連、つまりロシアでも運用はしていたのですが、あくまでカタログスペック上の航続距離が1000kmとなっており、ロシア本土からクロアチアの首都までは1400kmあり飛行することがそもそもできません。

一方でウクライナであれば750km程度となっており直線で飛行すれば到達は可能です。(ただし爆弾を搭載したことで航続距離は短くなっていると考えられる)そしてウクライナではこの機体が墜落したという話がでておりかなりの確率でウクライナが飛ばした可能性があります。

こちらが回収している様子なのですが、赤い星マーク、つまりソ連やロシアのマークが付けられているのですが、これはウクライナが使っていたものはこの上に塗装したものが使われています。墜落で焼けたりすると塗装が剥がれ下地の赤い星マークがでてくるとのことです。

そして、かりにウクライナから飛ばしたとしてハンガリーやルーマニアといった国を通過する必要があり、これはNATO加盟国です。この墜落までクロアチアは当然としてハンガリーもルーマニアも一切気が付かなかったとされており、防空網に完全に穴があることが露呈しました。(本当に発見できなかったのかは不明)