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軍事大国が領土拡大狙って侵攻するということが実際に発生したウクライナ。これに関してアメリカが軍事的に手を一切出さないという態度を示していることについて、台湾でも中国が侵攻してきた場合同様のことが発生するのではないかという懸念が広まっていることが明らかになりました。

朝日デジタルによると、台湾の民間シンクタンク「台湾民意基金会」が行なった調査結果として『台湾有事』つまり中国が台湾に対して軍事侵攻を行なった場合にアメリカ軍が直接台湾を守る軍事的な支援を行うと信じる人は、半年前2022年10月の55.9%から3月22日に時点で34.5%に急落していたことがわかりました。

これは台湾で3月14~15日、20歳以上に対して1000人を対象に電話で回答をもらったというもので、この大幅な下落はウクライナにおけるアメリカの態度が最大の理由と考えられています。

今回のウクライナ侵攻では核兵器をもつロシアが欧米に対して核戦争をちらつかせウクライナを軍事侵攻するというものになっています。もちろんウクライナについてはNATO加盟国でもなく、台湾とアメリカには台湾関係法というものがあり、仮に侵攻がされた場合は台湾への武器供与を含む安全保障規定により支援するとされています。

ただ、これについては支持率が過去最低を記録しているというバイデン大統領はこちらも曖昧な態度を示しており、「(防衛の)責務がある」という表現にとどまっており、全力で守るような態度は示していません。つまりウクライナのように理由をつけて見捨てられる可能性がゼロではないというものです。

台湾人「アメリカがだめなら、日本が参戦してくれる…!」

一方で、台湾の人が今回アメリカよりも軍事的支援をしてくれると期待しているのは日本です。なぜこのような調査内容があるのかは不明なのですが、「台湾有事には自衛隊が参戦する」と回答した人が43.1%と回答したとのこと。ただ、これも去年10月は58%となっており15%ほど下落していたとしています。

今回の調査では実に80%近い人が台湾単独では中国からの侵攻は防げないと回答しているほか、ウクライナに対して同情すると回答する人は87%になっており、おかれている状況が似ていることについて強い関心があることが示されました。

中国の台湾侵攻はあるのか

問題はそこになるのですが、今回のロシアのウクライナ侵攻で中国が台湾に侵攻する可能性はどなのかは専門家らでも意見は分かれるところです。仮にアメリカが台湾有事で参戦しない、もしくは部分的に参戦するということになったとしても、西側からの強い経済制裁が加えられる可能性があります。さらに中国国内でもロシアのように反戦運動が想像以上に広まる可能性があり、混乱を極端に嫌う中国共産党からすると相当警戒している可能性があります。

中国が台湾を侵攻することで得られる利益と西側の経済制裁による不利益のバランスを見極める必要があり、一度侵攻すれば途中でやめることはできず台湾全土を一度に掌握しなければなりません。

つまり仮にアメリカが参戦しなくてもできるだけ短期間に通常戦力のみで落とすことが必須にとなることが予想されるのですが、現在の中国の海軍力、ウクライナのように陸続きなっていないことを考えると艦艇がヤラれてしまえば強力な戦力の投入が極端に制限されてしまいます。中国の戦力は全体的には相当あると言われているのですが、現状は不十分と考えられます。少なくとも中国の空母打撃群だけでも台湾本土の四方を取り囲む的な海軍力がなければかなり難しいのではないかと考えられます。

台湾についても今回のウクライナ侵攻では対戦車ミサイルや対空ミサイルが相当以上に有効だということがわかり、毎回西側から輸入で反発を受けることがある戦闘機や戦車という兵器よりも、どちらかといえば安価で扱いやすい小型の兵器の配備が進められる可能性があります。