image_30

シューズなど運動用具を買ったもののその翌週には押入れに入れられてしまう…そんな方でも再びシューズを取り出す時がきたかもしれません。海外の研究によると、運動をすることで血液に含まれるガンと戦うタンパク質のレベルが向上することがわかったと発表してます。

ニューカッスル大学の研究者によると、身体活動(運動)は癌の発生率の低下と相関することが知られていますが、なぜそれが運動と関連しているのかはこれまで仮説レベルでよくわかっていませんでした。しかし、今回、定期的な運動を続けることで血中のガンと戦うタンパク質『インターロイキン-6(IL-6)』のレベルが上昇していることがわかったとしています。

Exercise reduces bowel cancer risk - Press Office - Newcastle University

この研究は50歳から80歳までの16人の被験者が参加したもので、被験者としてはかなり少ないのですが太り過ぎや生活スタイルが良くない(運動しない)など特に腸がんの危険因子を持っていると判断された方です。

研究では適度な強度で30分間の屋内エアロバイクを行なってもらい、直後に血液サンプルを採取。対照として、実験開始前と休息日に別々の血液サンプルを採取しました。

結果、運動直後に採取された血液からはインターロイキン-6(IL-6)と呼ばれる癌と戦うタンパク質のレベルが上昇したことを示しました。研究者は腸がん細胞に血液サンプルにさらし、それらが48時間にわたって細胞増殖にどのように影響するかを観察しました。こちらは運動直後に収集された血液サンプルでは癌細胞の成長を遅らせるのにより効果的であることがわかりました。これらのサンプルは、DNA損傷を軽減することもわかっています(つまりガンの抑制)。これは運動が細胞内の安定性を促進する可能性が高いとしています。

研究者によると「運動が長期間にわたって毎週複数回繰り返されると血流に放出された癌と戦う物質(IL-6など)は異常な状態の細胞と相互作用しそれらのDNAを修復、癌への成長を抑える機会があります。」と説明しています。

今後の研究としては運動がDNA損傷をどのように軽減するか、癌の予防に関してどのような種類の運動が効果的であるかを調査することを計画しているとのことです。

*抄訳したものを掲載しています。医学的な内容につきましては必ず医師の説明を受けてください。