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複数の将校、黒海艦隊の旗艦モスクワ、Su-35といった機体が次々と失われるロシア。これまでもレアな戦車が投入されそして撃破されたと報じられたのですが、なんと今回先週投入されたばかりのロシア軍でも数少ないT-90Mが撃破されたと報じられています。

これはロシア東部の都市キーウ(キエフ)の地元メディア、キーウ・インディペンデントの記者が現地時間今月4日にツイッターで報じたもので、場所としてはウクライナ北東部ハルキウ州内で、撃破されてから間もないT-90Mと考えられる車輌が発見されたとレポートしました。

現在ウクライナに投入しているロシアの戦車はT-72、T-80、そしてT-72もアップグレード型であるT-90なのですが、その中でもT-90Mはロシア国内でもまだ100両程度しか配備されていません。

たとえるならばスマホのガチャゲーでは『SSR』級の戦車です。その上にはT-14アルマータというT-72系戦車とは全く設計思想が異なる無人砲塔戦車があるのですが、こちらは例えるならば『UR(ウルトラレア)』。このT-14に関しては現在ウクライナに投入されていません。

軍事に興味内ひとでもどのくらいレアな戦車なのかはよくお分かりいただけたと思うのですが、実はこのT-90Mについては2022年4月25日頃にウクライナ投入した様子が初めて報じられ、そして1週間あまりたった今月4日には撃破されました。

どういった状況で撃破されたのか



まず砲塔の向きが左後ろを向いた状態で撃破されていることを考えると、何らかの交戦状態で撃破されたことはほぼ間違いないと考えられます。
ただ、弱い後ろ側に向けた状態で撃破されたのかという点を考えると、道路上で撃破されているため例えばウクライナ側から奇襲攻撃が行われ、砲塔をそちらに向けたときに次の攻撃で撃破された可能性があります。

つまり路上で動けなくなって『仕方なくロシア軍により破壊された』というものではなく、攻撃により撃破された可能性があるというものです。
またこの周囲には広範囲に黒い煤のようなものが飛び散っていることと、戦車上部が大きく変形していることから、何らかの物体が貫通したことにより戦車内の砲弾が誘爆した可能性が高く、装薬など可燃物を吹き出しながら炎上したことはほぼ確実と考えられます。

いずれにしても自軍による撃破、ウクライナ側からの撃破のどちらであってもT-90Mが破壊されたことは間違いなく、T-90M以下の性能しかないT-72やT-80、T-90は余裕で撃破されることが逆に証明された結果になりました。