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より効率よく物資を輸送するロケットとして最近注目を集めているのは通常の化学反応を使用するものではなく、原子力(熱)を利用した推進装置です。アメリカでは今後、宇宙の様々な場面で原子力が運用を目指しているとされているのですが、今回は開発が進められている核熱推進(NTP)システムについて紹介します。

アメリカ国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)が2026年度までに実証を目指すとしているのは宇宙で運用可能な核熱推進(NTP)システムです。これはDemonstration Rocket for Agile Cislunar Operations(DRACO)プログラムで、2021年に開発段階のフェーズ1としてゼネラル・アトミックスがNTPシステム、ブルーオリジン(Amazonの創業者が設立した企業)およびロッキード・マーティンが別々に宇宙船を開発する契約を結びました。

DARPA’s nuclear space propulsion project advances to next phase

そしてフェーズ2ではブルーオリジンとロッキード・マーティンのどちら宇宙船が優れているのか選定しゼネラル・アトミックの核熱推進と宇宙船の開発を進め2026年度までに宇宙空間に打ち上げ性能を確認することになります。

なぜ国防総省が開発しているのか?

気になるのはNASAではなく国防総省のDARPAがこの研究・開発を推進しているのかです。その理由については米国国防総省は今後地球軌道ではなく、深宇宙に対して今後驚異となる未来がやってくるだとうという理由で開発をしています。
想像では中国と今後有人月面探査を目指す月にあると考えられます。

一方でNASAもこの計画で開発された核熱推進ロケットは有人宇宙ミッションにも応用可能だと見ており特に現在の化学ロケットでは不可能な高い推進力を確保できるためより早く天体に到達することができます。これにより宇宙線による帰還までの被ばく量を抑える以外も、食料の搭載量も減らす事ができるため宇宙船そのもののサイズを小型できます。また原子力の熱から電気を取り出すこと容易であるため電力システムの融通も効きやすくなります。

いずれにしてもNASAも今後の地球と月、火星間、そして地表での活動に原子力を採用する可能性といわれており、1960年代に開発されていた考案されていたよく似た核熱推進の利用が復活するということになりそうです。


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