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アメリカの地質学者チームによると、詳細は不明ですが8億3000万年前に作られたと考えられる岩塩結晶の内部に原核生物と藻類の生命の小さな残骸を発見したと報じられています。この生物と考えられる物体についてはまだ生きている可能性があるなどとも指摘されています。

ウエストバージニア大学の地質学者らが共同で提出した論文によると、発見されたのはオーストラリア中央部で西オーストラリア州地質調査所が1997年に回収したサンプルで、古い時代の新原生代岩塩の調査を非侵襲的な光学手法を用いた調査をした結果、原核細胞と真核細胞と一致する有機固体と液体を発見したと主張しています。

Potentially Alive 830-Million-Year-Old Organisms Found Trapped in Ancient Rock

論文によると、内部の細胞に関して一部は有機物の腐敗と一致する色を示しましたものの、他のサンプルでは現代の生物と同じ蛍光を示し、変化していない有機物を示唆していると研究者らは述べています。これはどういうことかということ、この生物がまだ生きている可能性があるというものです。

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問題はこの岩塩がつくられたのは今から8億3000万年前と推定されていることです。当時の地球は1年が435日ほどあった時代で多細胞生物が出現した頃といわれており、今のような動物のようなものは存在していませでした。

その時代から生命が生きられるのかという疑問については、この手の生物は紫外線に弱いのですが、岩塩に包まれていたことでそれを逃れた可能性があると指摘。栄養源についてはその死んだと考えられる細胞と共存していたことでも説明がつくとも指摘しています。

当然地球上にはそんな時代の生物が発見されるケースは無く、仮にこれが事実だとすれば地球上の生命誕生の原点に近いものとなり相当貴重なサンプルになることになることは間違いありません。またこのようなサンプルは地球上ではなく例えば火星でもあると見られており、仮にこれが特定できれば地球と火星の生命の差を調査することができるという科学的にも相当価値がでてくることになります。