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日本、アメリカ、オーストラリア、そして今後動向が注視されているインドの4カ国戦略対話「クワッド」、要は安全保障など様々な分野での協調を目指すというものですが、これに参加するクアッド・プラスに関してアメリカ側は現状は増やす必要はないといする態度を明らかにしました。

韓国メディアによると、先日アメリカのバイデン大統領が訪れた韓国。クアッドに韓国が参加するクワッド・プラスというものに関してアメリカ側の高官はメディアに対して、「(韓国の参加は)現在ところ考慮していない」としており、「まずはこの4カ国の関係を強化することが先だ」という趣旨の発言をしたと報じられています。

クアッドに関しては今後の動きに関しては5月24日にバイデン大統領と岸田首相と首脳会議が行われるとしており、過去オンライン形式を含めるとバイデン大統領就任後4回目となるとしています。

クワッド・プラス

クワッドについては『インド太平洋地域での中国の軍事的・経済的な影響力の拡大に対抗する非公式の枠組み』という位置づけであり、この中国に対して警戒していくということを軸に4カ国間での安全保障やそれ以外の分野でも協力していくというものになります。

クアッド・プラスについては韓国以外では英国、フランス、ドイツも興味示しており、日本や東南アジアといった海域に艦艇を派遣するなど既に行動に出ています。

一方韓国については文在寅前大統領時代に米軍基地を巡る問題などアメリカから離れようとする動きを見せ、中国に対して対応が甘く、日本には厳しい、さらに北朝鮮に対して融和的な態度をとっておりクアッド側からすると少なくとも温度差があるという印象を受けます。
また2021年、文在寅前大統領時代に中国から「複数の中国政府関係者が韓国にクアッドに参加する意思があるか複数回確認した」と報じられたこともあり、中国側も警戒していることが明らかになっています。



実際のところクアッドも含め、クアッド・プラスが中国や北朝鮮など大陸側の行動を抑止できるのかという疑問があります。ウクライナ侵攻で明らかになった西側とインドとの温度差もあることからまずはこのインドとどう価値観を協調して将来の脅威に対応していくのかが注目されます。つまりインドの対応次第で順調に進むか否か、将来の経済発展も見据えて日本から見て中国を挟み反対側にあるこの国が重用になってくると考えられます。