ヒュパティアストーン_1

地球に日夜降り注ぐ大中様々な隕石、その多くは砂粒のようなチリなのですが、1996年にエジプトで発見された隕石に関して、Ia型超新星時に発生するチリやガスの混合物である可能性があると報じられています。

ヨハネスブルグ大学の研究者らが発表しIcarusに掲載された論文によると、見出しでも紹介したように1996年にエジプトで発見された「ヒュパティアストーン」と呼ばれる隕石に関して、超新星爆発で生じるガスなどチリが含まれている可能性があるとしています。

Extraterrestrial Stone Found in Egypt May Be First Evidence on Earth of Rare Supernova

「ヒュパティアストーン」がどのくらいレアなのかというと、これまで発見されたどの鉱物にも属していないという点です。つまり地球上の石、そしてこれまで発見された地球外の隕石のどれにも属さないというものです。具体的には隕石を含めこの手の石にはシリカ(珪酸塩)鉱物と少量の炭素を含んでいるものの、ヒュパティアストーンにはケイ素がほぼ無いような状態でした。

▼重さ3g程度しかないヒュパティアストーン
ヒュパティアストーン_2

明らかに異常な石なのですがここに来てヒュパティアストーンは超新星爆発(Ia型超新星)が理由の可能性があると論文では仮説として結論づけられています。

Ia型超新星とは年老いた恒星がするときに発生II型超新星とは異なり互いの重量で回転する連星の恒星が重い老いて白色矮星となった後に小さい伴星が巨大化し巨星となり、そのガスと白色矮星の主星に流れ込み超新星を起こす例、もしくは白色矮星となった2つの天体が衝突合体するときに発生するのがIa型超新星です。

▼主星の白色矮星に伴星の巨星からガスが流れ込みIa型超新星を起こすイメージ


ヒュパティアストーンは観測や現在シミュレーションなどで考えられる、このIa型超新星後に作られるチリとガス(広まったものが星雲)が含まれている可能性があり、これが何億年も経過したことで石のように固まり最終的に地球に落下したのではないかというものです。
先程も紹介したようにヒュパティアストーンの調査から異常に低いレベルのシリコン、クロム、マンガンしか含まれておらず少なくとも太陽系由来ではないと判断されています。

いずれにしてもかなり遠方からやってきたと考えられるこのヒュパティアストーン。超新星由来といえば金など重い物質もそうなのですが、今回はそれを取り巻くガスやチリなどが固まったものとすれば科学的な価値は相当高いと考えられます。
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