フリーダム級

沿海域戦闘艦(LCS)という新しい設計・運用思想として誕生したこの艦艇。現在フリーダム級とインディペンデンス級の2つがあるものの、この誕生したばかりの新しい艦艇が2年後に退役する可能性があると報じられています。いったい何があったのでしょうか。

沿海域戦闘艦(LCS)の概念は要するにイージス艦など高価かつ高性能な戦闘艦は、沿岸地帯では自爆攻撃やより安価な兵器で攻撃される可能性があるため、より陸に近い沿岸で戦う戦闘艦として文字通り沿海域戦闘艦(LCS)が誕生しました。

例えばフリーダム級であれば1番艦は2008に就役。現在は11隻が建造されたものの1番艦の2番艦は2021年に退役。日本なではありえないほど短期間に退役したことになるのですが、残りの9隻に関しても2024年に退役する可能性が示唆されています。

Navy Chief Wants To Sell-Off Doomed Littoral Combat Ships To Allies

なぜ異常なほど短期間での退役が想定されているのか。理由はコスパが極めて悪いことです。先程高価なイージス艦は陸から遠く離れたところで、安価な沿海域戦闘艦をより陸側で運用するといしてたものの、沿海域戦闘艦が実がそこまで安価な兵器ではなく、現時点での運用コストつまり維持費用になるのですがそれはイージス艦であるアーレイバーク級駆逐艦とほぼ同じになっています。

アーレイバーク級駆逐艦(イージス艦)とフリーダム級沿海域戦闘艦は戦闘能力は全くことなります。車でいうと大型トレーラーと軽トラくらいの差があるものの維持コストは変わらないというものになります。例えばイージス艦は潜水艦に対する攻撃能力があるもののフリーダム級にはありません。これ以外の戦闘能力も明らかにイージス艦に劣るものの異常なほど運用コストがかかっています。

▼フリーダム級沿海域戦闘艦、戦闘能力が低く維持コストはイージス艦と同じとされている
フリーダム級_1

そしてフリーダム級沿海域戦闘艦の欠陥です。同艦の動力には推進システムやコンバインギアとよばれる構造に欠陥があることが分かっており機会的な故障の大半がこの推進だとしています。この改修には今後何年もかかるとみており改修を施すにも数千ドル(数十億円)かかるとみております。

このように戦闘、維持コスト、欠陥などイージス艦にくらべるとコストパフォーマンスが非常に悪い船となっているため海軍としても「いらない」ということになりました。

米政府「欲しい人いる?」

そんななか、世界最大の経済大国であるアメリカも手を焼く沿海域戦闘艦(LCS)を友好国に引き渡そうという案もでています。アメリカとしては南米、もしくは中東各国、そして中国の軍事侵攻が予想されている台湾を考えているものの、明らかにコストパフォーマンスが悪い船を扱うことは難しいと考えられます。
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