Mk 6 Mod 15_2

現代の艦艇が触雷した場合かなり致命的なダメージを負うことになるのですが、そんな台湾が配備しているのはアメリカが1917年に開発したMk 6の改良型です。実に100年も前に基本設計がされたものになります。

将来、中国による軍事侵攻が行われる可能性が高いとされている台湾。その戦力の多くは海から上陸の上陸が行われることになるのですが、これを防ぐ方法は現在ミサイルや魚雷、そして機雷があります。最近台湾軍当局がツイッター上で公開したのは機雷を敷設する艦艇の訓練映像です。
しかし、そこの映し出されていた機雷はアメリカでも最も長く配備されていた機雷の代名詞ともなっているMk6です。

Taiwan Uses Naval Mines Designed Over A Century Ago | The Drive



このMk6(マーク6)という機雷は正しくはMk 6 Mod 15という改良型で『15』という文字が入っているようにこれまで15回細かい改良を施されたタイプになります。基本的に「つかえる兵器」ほど長く配備され改良が施されるのが軍事兵器の基本です。このことからもいかにMk6が優れているのかは明白です。

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Mk6は係維機雷と呼ばれるタイプで、このように船から落とす形で水中に入り最終的に水面に浮かばない水中に維持されます。先端についているトゲトゲが船に接触すると酸容器が壊れバッテリーの電力が供給。白金線が加熱され起爆装置が動き直ちに起爆します。

Mk 6 Mod 15_1

Mk 6は1917年に開発され以降1985年までアメリカには在庫が残っていたといい、アメリカでは最も長く使われた機雷としてベストセラーになりました。

Mk 6は基本設計として直径87cmの球体状の本体があります。敷設にともなう安全設計としては3つあり、敷設から設置完了までの時間、水中に沈むまでと機雷がある程度水中に潜り込まないと動作しない設計になっています。つまり何らかの理由で水中に潜らないなど不具合が出た場合は安全装置が働いたまま起爆しない設計になっています。

Mk 6

機雷の目的は非常に単純です。敵艦を沈めるそれだけの目的です。機雷は誕生から現在も安価で高コストの艦艇を撃沈することができる兵器として有効であり、特にそれが敷設された海域というだけで強い心理的効果が働き艦艇の動きを止めることができます。

そのため非常に設計が古いものであっても攻撃力は折り紙付きであり、台湾としては安価かつ心理的効果も高い機雷を敷設することで侵攻を防ぐことを目的にしているものと考えれます。