T-62 ウクライナ

T-80やT-90(T-72)といった比較的最近開発された設計を多く投入してきたロシア。しかし、イロイロと状況が悪化しているのかT-62が輸送される様子が確認されていたのですが、先日ウクライナ南部でこの戦車が目撃されたと報じられています。

東西、新旧さまざまな兵器が投入されているウクライナ。そして最近ロシアが冷戦時代のT-62まで戦場に供給していると報じられていたのですが、今回ウクライナ南部ヘルソンという地域で戦車の天板(上面)に網状のケージを搭載したものが移動している様子がネット上に投稿されました。

これがその画像です。これがT-62なのかはぱっと判断はつかないのですが、詳しい人はそのように説明しています。

ではなぜこのような天板に特殊な網状ケージを付けたのか。理由は単純で、アメリカのジャベリン対戦車ミサイルは飛翔し上空から角度をつけて戦車を貫きます。これをトップアタックと呼ばれる攻撃方法になるのですが防ぐためケージを付けた、それだけの理由です。もしかしたら偽装の目的もあるかもしれませんがまずは防御のために搭載されたことは間違いありません。

ジャベリンにケージは効果がない説

問題なのはこのケージが多分効果は無いことです。実はウクライナは侵攻が始まる前にロシアがこのケージを付けた戦車を国境付近に移動しているということからケージで保護できるのかジャベリンで試した内容を紹介していました。
結果、この手のケージ(スラットアーマー)はジャベリンには効果がなく貫通できたと発表していました。

▼ケージを貫通して撃破された戦車
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狙われるのは必ずしもジャベリンだけではなく最近はドローンからの攻撃などより低威力のものも存在しているためこのよな場合は一定の効果があるかもしれません。いずれにしてもこれまで投入したより新しい戦車が撃破されていることから基本性能が大きく劣るT-62が防げるはずがなく、どちらかといえばこれに守られている兵士らの心理的な問題を解消するため搭載されたという理由が強い気がします。