エウロパ・クリッパー

地球以外に生命は誕生できるのか。特に地球は海から陸に生命が上がったとされ生命の生まれたのは海であり液体は極めて重要な要素です。その海が厚い氷の下に広がっているとされる木星の衛星『エウロパ』を周回する初の専門衛星が完成したと報じられています。

地球外生命体を発見すれば人類史に残る極めて重大な出来事になるのですが、その生命がいると可能性が指摘されているのは木星の衛星エウロパです。今回完成した探査機エウロパ・クリッパーは天体を周回し科学調査をしつつ今後行われるとされる地表探査のためも着陸地点を精査する資料集めも行われます。

NASA’s Europa Clipper Mission Completes Main Body of the Spacecraft | NASA

▼エウロパの周囲を40回以上通過することで全体をくまなく調査する
エウロパフライバイ

エウロパ・クリッパーの打ち上げは2年後の2024年です。さらに木星ということで到着までも時間がかかるのですがエウロパに到着するのは2030年と約18年後です。理由は2025年に火星、2026年に地球に一度フライバイして重力加速しながら木星に向かうという方法を採用しているためです。
これは打ち上げは当初SLSというNASAが開発していたロケットを使用することになっていたものの現段階でも試験すらされていないよくわからないロケットになっており、結局スペースXのファルコンヘビーを用いることになったためです。これにより到着日が3年未満から6年に延期された結果になりました。

エウロパ・クリッパー_2

エウロパ・クリッパーは重量が352kgの探査機でソーラーパネルを展開すると幅は22mに達します。発電量は600Wと推定しています。9つの機器を搭載しており、例えばエウロパにあるひび割れから宇宙空間に水の放出しているのを確認しているのですがそれを調査する機器、地表を50cmの解像度で撮影する機器、氷の下を調査し氷の間に作られた水の存在を調査する機器などがあります。

▼エウロパの地下構造 2つのモデル
エウロパ

なぜ最初に探査機を地表に送り込まないのか?

私達としてはエウロパ表面に探査機を送り込んで写真を撮ってほしい!生命を探してほしい!と思ってしまいます。もちろん科学者を強くそれを望んでいるのですが実はエウロパの表面がかなり強い凹凸があると可能性が示唆されており、2017年に未知の状態で探査機を送り込むのはリスクが高すぎると判断されまずは軌道上で調査することになりました。

▼1997年、木星の探査機ガリレオが撮影した高度560kmからのエウロパ表面。大気が存在しないため地球よりも高解像度で映る
エウロパ・クリッパー_3

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