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人類が火を使い始めたのは一体いつ頃なのか。これは研究が進むにつれある程度根拠のある証拠が見つかっているのですが、アメリカの大学が行った最近の研究によると約100万年前遡ることができると主張しています。

火は食材を焼く以外にも例えば暖をとったり、光を利用できるなど他の動物は決して行えないことを唯一地球上行っている生き物ですが、この人類の進化に必要不可欠な火はいったいつから利用が始まったのかということはよく分かっていません。

Ancient Humans Tamed Fire as Early as 1 Million Years Ago, Study Suggests

今回この研究を行ったのはアメリカのユタ大学です。ユタ大学の研究チームによるとイスラエルの旧石器時代の遺跡からキャンプファイヤーを行っていた痕跡がみつかり、その年代が100万年前だったというものです。

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記事によると科学者はAIを用いた方法で導きだしたらしく、深層学習アルゴリズムによって分析された微細な化学変化を検出できる分光学的温度計を用いることで熱の曝露などを推定したとのこと。結果、この80~100万年前の遺跡から火の使用が確認されたとしています。

問題なのは山火事とこの火が関係していないのかです。この点については多くの石器と動物の牙の破片から摂氏400度を超えるさまざまな温度に加熱されたことを示唆する結果がえられたとしており、当時の人類が火を使っていたことを示唆しているとしています。
ただし、山火事が理由可能性はゼロではないものの、火をコントロールしていたことが遺跡から発見されているとしており、この時代から何らかの方法で火を扱っていた可能性があるとしています。

ちなみに人類と火の関係を調べたところ、100~150万年前の現在南アフリカにあるスワルトクランス洞窟では焼けた骨がみつかるなど何らかの火を使っていた可能性があります。確実なのはイスラエルのゲシャー・ベノット・ヤーコブ遺跡で、こちらは75万年前の遺跡から火打ち石が発見されておりすでに火を使っていたことは間違いないと考えられます。