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日本人であれば日々飲むお茶。もしかしたらお茶を飲みながらこの記事を読まれている方もいらっしゃると思いますが、学者によると実はこのような乾燥した1つのティーバッグから最大で400種もの動物の痕跡が確認されたことがあるそうです。

普段私達が接する世界、非常に綺麗なように見えるのですがマクロの世界ではそうではありません。例えば今吸っている空にもバクテリアが含まれ環境にはカビや菌などが浮遊しています。これにより分解され土に戻ることが地球上では永遠と繰り返されています。

There Are a Ridiculous Lot of Invertebrate Traces in Your Cup of Tea

今回はお茶がテーマですが、これにはどのくらいの生物の痕跡がみつかっているのか。
トリーア大学の生態遺伝学者であるヘンリック・クレヘンウィンケル氏によると「1つのティーバッグに最大400種の昆虫が入った痕跡を見つけました」と話しています。これ以外も例えば40もの品種が異なるサンプルからは合計で1200種もの痕跡が見つかり、ドイツの食料品店で購入した市販のお茶やハーブのサンプルからは世界中の捕食者、草食動物、腐食生物、寄生虫など、合計3,264匹の無脊椎動物の痕跡を発見したとのこと。

とても興味深いものですが、そのDNAはクモ、ゴキブリ、ダニ、ハエ、蝶、カマキリなどのが含まれていたとのこと。

なぜこれほど大量の痕跡がみつかるのか。理由は茶葉の処理にあるとしており、作物が栽培されている畑にいる生物のDNAが混ぜられ製品全体に広がっているのではないかとしています。

研究者としてはこのような茶葉を研究することで植物が育った場所を特定するのに十分な情報とその地域に存在する無脊椎動物の生物多様性を保存することもできると主張しています。そのためこれを記録し長期間保存することで動物の多様性が時代とともにどう変化しているのか履歴を残すことができるとしており、このような記録は世界的にはほとんど存在しておらず貴重なサンプルになるとのこと。

ただ私達が気になるのはこのようなものを口にして大丈夫なのかという点です。
これについては記載は無いのですが、お茶で食中毒というものがこれまで見聞きしたことがないことを考えると無視できるレベルのものか、もしくは人体には全く影響のないレベルのものになるのだと考えられます。仮に無脊椎動物の痕跡がゼロのものがあるとすれば、綺麗に洗ったものかそれとも農薬まみれのどちらかということになりそうです。