ドローンを空中充電する案を提唱しているのはアメリカの国防高等研究計画局（DARPA）です。最新の兵器や未来の兵器などを多く提案し、それをメーカー作らせるということを公に行っているのですが、いったいどのような仕様が望ましいとしているのか。

Tankers Charging Drones With Lasers The Focus Of New DARPA Program

記事によると、改造する機体はKC-135およびKC-46ペガサスです。これは戦闘機や爆撃機などに対して空中給油を行う機体で、ベースになっているのは旅客機です。そこに「アンダーウィングパワービームポッド」というものを装備。

想像は難しいのですがスマホの無接点充電(非接触給電)を大型化したようなものになっており、ワイヤレスで給電するというものです。DARPAによると出力は100キロワットとしており、半球形の範囲にレーザーエネルギーのビームフォーミング技術を用いて出力するというものになっているとのこと。

現在電動ドローンは私達が使用するような小型のクアッドコプターのような物が多く、兵器などを搭載するようなものはエンジンが搭載されています。ジェット機における無人給油技術(無人機⇔無人機、または有人機⇔無人機)についてはすでに確率されており実行可能です。

ただ現時点で大型の電動無人機なるものが軍用で運用されているとはいえず、何のためにこれを開発しているのかは疑問があります。ただ、記事によるとアメリカでは2010年頃からXRQ-72Aというエンジンと電動の両方を搭載したステルス無人偵察機なるものを開発しているらしく、そのような機体に対して給電を考えている可能性があります。



燃料は消費すればするほど軽くなり機体の航続距離も伸びる一方で、バッテリーは質量が変わらないため航続距離が短くなるという欠点があります。仮に給電するとしてもバッテリーや給電する装置を搭載する必要があり運用面はどうなのかという疑問はつきまといます。

ただ、米軍としては大量の無人機を一度に運用して敵に打撃を与える構想も描いており、例えばプロペラとモーターという安価な装置から作られた攻撃用ドローンを大量に空中待機できるようになるかもしれません。当然モーターからの熱は極めて小さいことを考えると赤外線ミサイルの誘導も難しくなるためステルス性能が飛躍的に高まる、そのような未来像も描いているのかもしれません。