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アメリカで実施されていた核実験。場合によっては爆心地に進軍するという映像をみなさんも一度はみたことがあると思うのですが、近年その訓練に参加させられた軍人らの圧力が高まっているらしく、米政府側はメダルの贈呈を検討していると報じられています。

1945年から1992年にかけてアメリカが実施した様々な核実験。この核実験に兵士が参加し突撃するという今考えればどうかしている演習が行われていました。もちろん同様の演習はアメリカ以外も核保有国の多くが行っています。

The Pentagon is finally honoring "atomic veterans" - Task & Purpose

アメリカではこのような兵士をアトミック・ソルジャーと呼ばれており、その人達が高齢になるにつれ放射線被ばくの影響が出始めており、退役軍人らやその家族から補償を求める声も高まっています。



こちらの映像にそのアトミック・ソルジャーが映し出されているのですが、アメリカではこの試験に動員されるなどした退役軍人らは22万から60万人程度いるとしており、半世紀も前に行われていた行為について米政府は『原子退役軍人メダル』というものを作り贈呈する可能性があるとのこと。

対象者はアトミック・ソルジャー以外も原爆関連の兵器について参加していた人達だとしています。アメリカでは核実験による被爆と健康被害については認めないような考えを続けているのですが、1990年頃には放射線被害補償法なるものがあり、最近ではバイデン大統領が補償期間をさらに延長しているとのこと。

今更メダルをもらったところでどうなるのか。つまり補償の対象者ということにもなるのですが、退役軍人かつ60万近い人がいるとなると軍の信頼性を維持しなければならないという米政府としては無視できない声ということになりそうです。